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焔に立つ 【おそ松さん×黒子のバスケ 】

第3章 光と闇


あれから、一週間が過ぎた。

カラ松は、毎日の世話を、
毎日甲斐甲斐しくしていた。

食事は取れないので点滴を、
後は身体を拭いたり着替えをさせたりと、
点滴を一松にしてもらう以外は
カラ松は、誰にもを触らせたりしなかった。


「なかなか、目を覚ましてくれないな・・・・・。」

カラ松が独り言を呟き、ゲストルームを出て行こうとした瞬間。

『・・・・・ここは何処?』

の小さな声が聞こえた。

その声に驚いて振り返るカラ松。
慌てての傍に駆け寄った。

彼女が目を覚ました。
小鳥の様なさえずりの声・・・・・
彼女の手を握り締め、

「俺の名前はカラ松。
君は怪我をして倒れていたんだ・・・・・
だから、此処で治療したんだ。」

『そうだったんですか・・・・・
ありがとうございます、カラ松さん。』

そう言ってカラ松を視界に入れた彼女の瞳は、
まるで黒曜石の様に美しかった・・・・・。

「礼は要らないさ、それより君の名前を教えてくれないか?
後、何故あんな所で怪我をしていたのかも。」

極普通の質問。
しかし彼女は、

『名前は、と言います・・・・・』

「綺麗な名前だな、苗字は?」

『・・・・・苗字、苗字は・・・・・
私、わたし、なにも分からない!』

は突然暴れ出した。
パニックを起こしているのは明らかだった。

「ちょっと待っててくれ!、
医療関係者を呼んで来る!?」

カラ松は慌てて一松を呼びに行った。


「一松!一松来てくれ!
彼女が目を覚ましたんだが様子がおかしい!
パニックになってるみたいだ!」

一松の研究室の扉を力任せに叩きながら叫ぶカラ松。

研究室の扉が開くと、
薬品を持ち出てきた一松。

「落ち着きなよカラ松。
頭部に損傷が認められた時から、
目を覚ましたらこうなるの分かってたから。」

「早くしてくれ!」

「分かったから、静かにしてよね・・・・・。」

カラ松と一松は、連れ立ってゲストルームに
入って行った。



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