第42章 相葉 ルーム 7
~ 松本side ~
仕事を終え 、雅紀の家に向かう 。
大好きな人に会いに行くのに 、気持ちと足取りは重い 。
部屋が近付き 、ふと顔を上げると 扉を開けようとしている雅紀がいた 。
「 雅紀 っ 」
そう声を掛けると 、びっくりした顔でこちらを見る 。
相「 あ 、潤 ... 、もう終わったんだ 」
「 雅紀に会えるって思って 、急いで来た 」
できるだけ 、今の気持ちを気付かれないように いつも通りに笑いかける 。
相「 あ ... 、入って 」
「 うん 、お邪魔します 」
何で ... ? 何でそんなによそよそしいの ?
どうしたらいつもの俺らに戻れるのか 、そんなことを考えながら靴を脱いでいた 。
すると 不意に後ろから抱き締められる 。
「 っ 、雅紀 ... ? 」
相「 ごめん 、俺 ... 」
雅紀のこと 、俺が支えなきゃ ...
俺は無意識に 、雅紀の腕を握っていた 。
「 俺こそ ... 、雅紀のこと不安にさせてたよね ... 」
わかってるよ 、雅紀がこんなふうになるのは 、嫉妬 だよね ?
「 ちゃんと 話そう ? 」
そう言って 、雅紀の方を向く 。
もしかしたら 、これで終わりになってしまうかもしれない 。
そう考えただけで 、涙が溢れそうになる 。
リビングへ行き 、2人並んでソファに座る 。
「 翔さんのこと だよね ... ? 」
思い切ってそう切り出す 。
相「 ... うん ... 」
雅紀は俯いたまま 。
「 確かに ... 、前は翔さんのこと 、好きだった 。恋愛感情があった 」
雅紀 ... 、苦しいよ ...
「 今でも翔さんは好き 。だけどそれは ... 、かずや大野さんと同じ感情 。俺は ... 、雅紀のこと 愛してるんだよ ... 」
そう吐き出した途端 、ポロポロと涙が溢れてきた 。
相「 潤 ... っ 」
雅紀が 、そっと抱き締めてくれた 。
あぁ ... 、やっぱり俺は 、この腕じゃなきゃ 駄目なんだ ...