第42章 相葉 ルーム 7
~ 相葉side ~
現場への移動の車内 。
とてつもない不安に襲われる 。
さっきは時間を気にしてて それどころじゃなかったけど 、よく考えてみれば 、翔ちゃんと潤は 次の現場が一緒だ 。
「 はぁ ~ ... 、もう ... 」
俺は携帯を取り出し 、かずの言う通り 、潤にメッセージを送った 。
『 今日2人で会えない ? 』
すぐに返事が届いた 。
松『 わかった 。仕事終わったら雅紀ん家行くね 』
今 ... 、翔ちゃんと2人で何してるんだろ ...
潤のことを考えれば考えるほど 、不安が大きくなっていく 。
モヤモヤした気持ちを抱えながら 、なんとか仕事を終えて 家路についた 。
途中 、スーパーに寄り 、潤の好きなワインと 適当に酒とつまみを買う 。
別にフラれたわけでも 、潤が翔ちゃんのことを好きって言った訳でもないのに 、必死に繋ぎ止めようとしている自分が可笑しかった 。
玄関を開けようとしたところで 、名前を呼ばれた 。
松「 雅紀 っ 」
「 あ 、潤 ... 、もう終わったんだ 」
松「 雅紀に会えるって思って 、急いで来た 」
そう言う潤の表情は 、キラキラ輝いていた 。
嘘のない 、いつもの潤 。
「 あ ... 、入って 」
松「 うん 、お邪魔します 」
玄関の扉が閉まりかけた時 、靴を脱ごうとする潤を 思わず後ろから抱き締めた 。
松「 っ 、雅紀 ... ? 」
「 ごめん 、俺 ... 」
振りほどくわけでもなく 、抱き締めた腕を そっと握り返す潤 。
松「 俺こそ ... 、雅紀のこと不安にさせてたよね ... 」
え ... 、気付いてたの ... ?
松「 ちゃんと 話そう ? 」
振り返った潤は 、少し泣きそうな顔をしていた 。