第41章 大野 ルーム 8
~ 大野side ~
松「 あれ 、花火もうすぐじゃない ? 」
それぞれ買ってきたものが無くなりかけた頃 、花火が上がるまであと15分を切ったことに気付く 。
相「 やば っ 、もう行かないと 、人で見えなくなっちゃう!」
花火大会の会場に着くと 、もう人で埋め尽くされ 、仕方なく後ろの方で見ることにした 。
二「 周りに人いないし 、これもいいんじゃない ? 」
人混みが嫌いな俺からしたら 、最高の場所だ 。
それになんたって 、隣には翔がいる 。
櫻「 智くん 、暑くない ? 」
そう言って 、いつの間にか持っていた団扇で扇いでくれる 。
「 おう 、さんきゅ ... って 、そんなの持ってたっけ ? (笑) 」
櫻「 屋台のおじさんに貰ったの ♪ 」
そういうとこ 、ちゃっかりしてるよな ... (笑)
相「 そろそろじゃない ? 」
雅紀がそう言った瞬間 、花火が1発打ち上がり 、大きな歓声が上がる 。
相「 うおおぉ っ!すげええぇ!」
もう 年かなぁ ...
綺麗っていうか ... 、ジーンと来る ...
約1名以外 、ぼんやりと空一杯に打ち上がる花火を見ていた 。
ふと視界に入ったのは 、うっとりと 微笑んで花火を見る翔 。
俺は思わず見蕩れてしまった 。
爽やかな白い浴衣 、暑さで少し汗ばんた首筋 、そして色とりどりに咲く花火に照らされた横顔 ...
このまま 、押し倒したい ... っ
「 ... 翔 」
翔の浴衣の袖をキュッと摘み 、振り返った翔の唇にそっと触れるだけのキスをした 。