第34章 櫻井 ルーム 6
~ 櫻井side ~
仕事が終わり 、楽屋へ戻る 。
スマホの画面には 、1月25日 。俺の誕生日が写っていた 。
スタッフや 、共演者からはお祝いの言葉を貰ったが 、1番言ってほしい 大切な人達からはメッセージもなかった 。
「 忙しいし 忘れられたかな ... 」
ポツリと呟き 、俺は1人の家に帰った 。
家に着いてスマホを見ても 、まだメンバーからは何も来ていなかった 。
そんな寂しさを紛らわすように 冷蔵庫からビールを取り出し 、1人で誕生日を過ごそうと決めた 。
そんな時 ...
ピンポーン
誰だ ... ? こんな時間に ...
インターホンが鳴り 、モニターを覗くと 、会いたかった人達が勢揃いしていた 。
「 はぁい 」
まさか来てくれるなんて ...
思ってもみなかった事態に 、必死に平然を装って対応する 。
特別な日でも 、いつもと変わらないふざけっぷりに 思わず頬が緩む 。
玄関を開けると 、4人がゾロゾロと家に上がり 、テーブルの周りにそれぞれ座る 。
相「 じゃあ改めて ... 」
全「 誕生日おめでとー!」
「 え 、まじ!ありがとう!」
松「 さ 、パーティーしよう!」
潤が紙袋から料理や酒を取り出し 、テーブルに並べていく 。
ん ? にのも大きい紙袋持ってる ...
もしかしてプレゼントかな ?
パーティーも盛り上がり 、みんな酒が回っていい感じに酔っ払い 、昔の話で盛り上がった 。
ニ「 てか 、翔さんメイドのコスプレとかしてましたよね (笑) 」
「 あぁ~ 、懐かしいなぁ 」
相「 俺もっかい見たい!」
「 はぁ~ ? やだよ っ!(笑) 」
メイドコスの話題になった途端 、みんなの表情が変わる 。
にのは俺に擦り寄って 、俺の太股をサワサワと撫でる 。
「 ん ... っ 、ちょ 、にの ... っ 」
ニ「 ふふ 、翔さん ... 、今日持ってきてんすよ ... 」
そう囁くと 、ソファに置いてあった紙袋を見やる 。
そこで俺は状況を理解してしまった ...