第30章 相葉 ルーム 6
~ 櫻井side ~
半ば強引に 雅紀の車に乗り込み 、雅紀の家に向かう 。
気まずいままかと思った車中も 、普段通り 他愛もない話で盛り上がる 。
こんな瞬間 、やっぱり雅紀が好きなんだと 自覚させられる 。
相「 翔ちゃん着いたよ 」
雅紀の車から降り 、玄関に向かう 。
昨日のこともあったし 、家だとやっぱり身構えてしまう 。
相「 さ 、どーぞどーぞー ♪ 」
「 おじゃましまーす ... 」
リビングに通され 、ソファに腰掛ける 。
相「 ... 翔ちゃん 」
突然の雅紀の声に 肩を震わせた 。
「 な 、何 ... ? 」
そう言うと 、雅紀は フッと笑う 。
相「 翔ちゃん 、緊張してるでしょ (笑) 大丈夫だよ 、何もしないから 」
そう言う 雅紀の表情は どこか寂しそうだった 。
「 緊張してはいるけど ... 、雅紀なら 大丈夫 ... 」
... あ 。俺地雷踏んだ 。
恐る恐る雅紀の方を向くと 、妖しい顔で俺を見つめていた 。
相「 ふぅん ... 、俺なら大丈夫なんだ ? 」
「 や 、ちが ... 、そういうことじゃ ... っ 」
相「 んじゃ 、どーゆーこと ? 」
すぐに擦り寄ってきた雅紀 。
でも 昨日みたいに 恐怖はない 。
「 ま ... 雅紀なら 、俺のこと好きにしていい ... っ 」
相「 ふふ っ 、言ったね ? 翔ちゃん ♪ 」
雅紀は 昨日のように俺を抱え 、寝室へ向かう 。
そのままベッドに降ろされ 、雅紀が上から俺を見下ろす 。
相「 昨日出来なかった分 ... 、いいよね ... ? 」
雅紀なら大丈夫 。
そう自分に言い聞かせ 、俺はゆっくり 首を縦に振った 。
相「 優しくするからね ... 」
そう言って 、雅紀の綺麗な顔が近付き 、昨日よりも優しく 唇が奪われた 。