第30章 相葉 ルーム 6
~ 相葉side ~
いくら付き合うことになったからって ... 、ちょっとやり過ぎたかな ...
勢いで 翔ちゃんの家を飛び出し 、俺はひとり 、ソファで横になる 。
あの時の翔ちゃんの 泣きそうな顔 ...
それに 、俺の肩を 必死で押していた腕 ...
「 ... 何やってんだ俺 ... 」
翔ちゃんはなんでも抱え込んじゃうから 、きっと明日の収録も 、気まずいだろうな ...
色々考えているうちに 、俺はいつの間にか眠りに落ちていた 。
ー 次の日の収録現場
俺が現場に着くと 、そこにはもう既に翔ちゃんがいた 。
暗い ... っ
翔ちゃんの周りだけ 空気重いよ ...
俺はその空気を できるだけ明るくできるように いつも通りに挨拶した 。
「 おはようございまーす!」
翔ちゃんの肩がビクッと震え 、顔が上がると 目が合った 。
櫻「 あ ... 、お 、おはよ ... 」
「 あ 、翔ちゃんおはよ ♪ 」
なるべく周りに悟られないよう 、普通を意識した 。
ス「 相葉さん!ちょっといいですか ? 」
俺はスタッフに呼ばれ 、翔ちゃんから離れた 。
ポケットの中で震えるスマホ 。
スタッフとの軽い打ち合わせが終わり 、すぐにスマホを開くと 、そこには翔ちゃんからのメッセージ 。
櫻『 今日終わったら会えない ? 』
予想外の内容に 、思わず口角が上がる 。
『 いいよ 、俺んちでいい ? 』
櫻『 わかった 。』
簡単なやり取りだったけど 、とりあえず翔ちゃんには嫌われてないみたい ...
その後 、無事収録を終え 、車に乗り込もうと ドアに手を掛けた時 、後ろから声を掛けられた 。
櫻「 雅紀 ... 」
振り向くと 、そこには翔ちゃん 。
櫻「 の 、乗せてってよ ... 」
「 ふふ 、いいよ ♪ 」
翔ちゃんを助手席に乗せ 、俺の家に向かった 。
車中は 、いつも通り 他愛もない話で盛り上がった 。
... やっぱ俺 、翔ちゃんのこと大好きだ ...
そんなことを思っていると 、家に着いた 。