第30章 相葉 ルーム 6
~ 相葉side ~
今日は翔ちゃんの様子が変だ 。
そう 、あのVTRを見てから ...
何かよそよそしいっていうか 、俺のこと避けてるっていうか ...
櫻「 じゃ 、俺お先ね 」
そう言って 、翔ちゃんはそそくさと準備をし 、足早に帰ってしまった 。
「 あ 、俺も っ!お疲れー!」
全「 お疲れー 」
真相を突き止めるべく 、走って翔ちゃんを追い掛けるも 、姿が見当たらない 。
駐車場へ着くと 、停めてあったはずの翔ちゃんの車は もうなかった 。
「 はぁ ... っ 、帰るのはや っ ... 」
もう 、こうなったら 家に行くしかない っ!
急いで車に乗り込み 、翔ちゃんの家に向かった 。
翔ちゃんの家に着き 、車があるのも確認して インターホンを鳴らす 。
ピンポーン
櫻「 ... はい 」
「 あ 、翔ちゃん!?俺 俺!」
櫻「 え 、あ 、雅紀!?」
翔ちゃんがびっくりしながらも 扉を開けてくれた 。
「 はぁ 、翔ちゃん ... 、何か今日変だったから 何かあったのかなって ... 」
櫻「 まぁ 、座んなよ 」
冷蔵庫からビールを取り出し 、俺に渡す 。
「 ... で 、何があったの ? 」
櫻「 んー ... 、今日観たVTRがねぇ ...」
VTR ? あぁ 、俺とのキスシーンか ...
「 それがどうかした ? 」
櫻「 お前は 何も気にしてないのか ... 」
だって 、あれはただの鉄板ネタでしょ ?
櫻「 俺は ... 、思い出して 、雅紀に触れたくなった ... 」
「 え ? 」
櫻「 俺さ 、ずっとお前のこと好きだったんだよ 。んで 、あの日の収録で 抑えきれなくなっちゃって ... 。でも 、俺達男同士じゃん ? だから 、諦めた ... 」
翔ちゃんの真剣な眼差しに 、射抜かれたような感じ ...
櫻「 けど 、今日あのVTR観て 、また雅紀を俺の物にしたいって思ったんだ ... 」
そう ... だったんだ ...
全然知らなかった ...