第4章 安全確保
「失礼するよ。」
「!広津さん。」
ノックをしてから入ってきた広津に中也は反応する。
「太宰君は如何したのかね?」
「太宰なら手前ぇーの探し物を捜しに行きましたよ。」
人に仕事押し付けやがって。そう呟き、イライラしながら答える。
「もう報告が来てると思うが先手を打たれてしまってね。」
「らしいですね。」
「目撃者と思われるのは全員女子供。気は進まないが少々強引に口を進めるとするよ。」
「手伝いましょうか?」
「否、大したことではないから結構だよ。殆どが15、6程の齢の娘ばかりだ。直ぐに済むだろう。」
「殆どが?」
特に気になった訳ではなかったが。
中也は疑問を口にする。
「2人程、更に幼い子供が居てね。その内の1人は異国の人形の様な色彩だよ。」
「そうですか。」
何処かで聞いたことあるような。
「何かあれば何時でも言って下さい。」
中也が告げる。
広津は頷き、部屋を後にした。