第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
ドォオォォオォン………
「きゃっ!?」
「何だ!?」
生徒たちを誘導し終わったと同時に大きな地響きが辺りを包んだ。
しかし、大声を上げて驚いてはいるが全員、冷静に状況を観察している。
「太宰さんたち大丈夫かな」
「愚者め。この程度で彼の人達を仕留めることなど不可能だ」
「そんな事は判ってるけどさぁ…………!」
敦が芥川に云ったと同時だった。
敦の虎眼が素早く動く影を捉えた後、先程の音よりも遥かに上回る轟音と共に地面にぽっかりと大きな穴が空いた。
「「っ!?」」
「……。」
その光景に敦と鏡花は勿論、芥川も顔には出さないが動揺している一方で
「「「殺せんせー!!!」」」
カルマと不破を抱えた殺せんせーの元に生徒が集まり、全員が無事だったことに安堵を示していた。
「皆さん!怪我はありませんか?」
その問いに無い、無事だと各々報告する生徒たちを見て殺先生は安堵の息を吐いた。
そんな殺せんせーの元に敦と鏡花が近寄る。
「あのっ、太宰さんたちは」
話しかける敦に誰ですかと問うことなく、首を横に振る殺せんせー。
「っ…!」
息を呑む敦の背中を撫でながら鏡花が敦を見上げる。
「大丈夫。あの3人が簡単に死ぬわけない」
「鏡花ちゃん…」
鏡花の顔を見る敦。
その時、虎眼がその先を捕らえた----
「全員、地面に伏せるんだ!!!」
敦が大声を上げるのと同時に鏡花と芥川も敦の視線の方に向いて戦闘態勢を取った。
ヒューッと音を立てて何かがこちらに向かってきている。
「バズーカ砲?!…芥川!」
「僕に命令するな!」
芥川が羅生門を展開し、迎え撃つ。
それを合図に激しい銃撃が始まった。
「皆さん!絶対動かないで!!」
全員が指示通り地面に伏せているのを確認して、殺せんせーも触手を使い、弾を弾き始める。
が。
「にゅや?!」
「「「「!!!」」」
シュゥゥウウ…と音を立てて触手が溶け始めた。
「大丈夫ですか?!」
その光景を初めて見る敦は慌てて殺せんせーに近寄る。
「対先生用BB弾までっ…」
弾くことをやめてギリギリで交わし始めるが、生徒たちが後ろに控えている状況のため退路がなく、弾は少しずつ…しかし、確実に殺せんせーを掠めていく。