第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
眩しい光が和らいだ気配を感じ、3人は目を開けた。
「ハッ、ここは?」
殺せんせーはキョロキョロと慌てるが、カルマと不破は落ち着いたものだった。
何故なら此処に来るのは2度目ーー。
「ここってアリスちゃんの脳内?」
「いや、異空間って云ってもらえるかな?」
「「「!!」」」
クスクス笑うアリスの声の方をバッと振り返る。
「『狂った御茶会』へようこそ」
ニコッと笑って云うアリスに殺せんせーがオロオロしたまま話し掛ける。
「アリスさん!?此処は一体!?」
「此処は私の異能力で作られた異空間ってところ。表では治と中也兄が暴れてるから待避ってところだね」
「そう……ですか」
安全だと踏んだのだろう。殺せんせーが安堵する。
「でもアリス強いじゃん。態々逃げる必要あったの?」
カルマの言葉に不破がウンウン、と同意したように首を振る。
「私はね。でも貴方達は違うでしょ」
「まあ、そりゃそうだけどさ」
カルマがちぇっ、と云った事に苦笑する。
そして、この異空間が愉しいのか探索し始めたカルマと不破を見ながらアリスはコソッと殺せんせーを呼んだ。
「殺せんせー」
「何です?」
「外では大量の死人が出てる」
「!?」
ピクッと反応するが、アリスは構わず続ける。
「あの連中が敵に回した組織が悪かったね」
小さく息を吐くアリスに、あくまで小声で話し掛ける殺せんせー。
「貴方達の依頼はハイエナの捕獲ではなかったのですか!?」
「そうだよ。ハイエナは複数人。常に人数が変動するから厄介だとされた殺し屋集団」
「…!」
新事実を知らされて驚く殺せんせー。
「どちらにせよ『あの地下空間』は爆発で沈む」
「え?」
「最初の爆発で建物の基礎を破壊していたみたい。殺せんせーを埋めて、その隙に殺すのが目的だとしたら未だ未使用の爆弾も想定されるから最後の悪足掻きで爆破させる事も想像が付く」
「それでも……ここは安全なんですよね?」
殺せんせーが訊ねるとアリスは首を横に振った。