第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「それでアリス。その子の居場所は?」
「ん」
太宰に訊かれてアリスは下を指差した。
「地下か。面倒くせえな」
中也がそう云うとカルマが其方を向く。
「場所で面倒とか判るの?」
「あ?」
中也はそこで漸くカルマに気付いたようで、太宰に「何でこの餓鬼此処に居ンだよ」と訊ねるも返答を聞き、溜め息をついて口を開いた。
「逃げ道がねえだろ。下調べもせずに出向くのは確実に不利だ」
「!」
そんな態度をありありと出したにも関わらず、答えてくれた中也にへえーと感心した声を返す。
「おまけに上は爆弾だらけだしねー埋めている隙に仕留める心算でしょ」
アリスが補足して太宰を見上げた。
「如何する?治。正面突破でもいいけど取り逃がしたらまた追いかけっこ続行だよ」
「それはもう勘弁して欲しいね。私はとうに限界だよ」
「ああそう」
アリスは呆れた顔を太宰に向けて、中也に云った。
「中也兄………お願い」
「ったく。手前等揃って人使いが荒いンだよ」
「「……?」」
そう云うと中也はつかつかと4、5歩ほど離れる。
その行動を不思議そうに見ている殺せんせーとカルマ。
中也はバッと飛び上がって、地面に向かって踵落としを繰り出した。
ドゴォォ!!
「………。」
「………嘘だろ」
砂煙。
それと同時に地面に大きな穴が空いた。
「行くぞ」
「有難う中也兄ー」
「待ってよアリス。そんなに中也に近付いたら駄目」
何の躊躇いもなくピョンと中に飛び込む3人。
暫く固まって。
殺せんせーはカルマをひょいと抱えて3人に続いたのだった。