第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「大人しくしてれば危害は加えない。いいな」
「「「……。」」」
そう言い残し、武装した連中が去っていくのを渚達は黙って見送った。
シン…と静まったところで磯貝が口を開く。
しゅるり、とこの部屋に連れてこられるまでされていた目隠しを外してキョロキョロとしたのは磯貝だった。
「ココは…何処だろう」
見たところは何の変哲もない部屋だ。
しかし、窓は数センチメートル程しか開かない上、まだ朝方だというのに薄暗い。
磯貝が動き始めた事を切欠に、渚、岡島、茅野、神崎、木村、岡野、奥田が目隠しを外した。
「病院……じゃないですか?」
「あ!きっとそうだ!××病院!ほら、移転するとかなんとかで解体工場するって言ってた!」
奥田が間取りや備え付けの設備を見て云うと岡野が反応する。
「何で病院なんかに…ってか他の皆は?」
「救急車が違ったからバラバラになっちゃったのかも」
岡島の疑問に渚が答えた。
「駄目っ!圏外で連絡出来ない!」
「そそそ…そんな!私たち一体、どうなってしまうんですか?」
茅野が端末を操作して伝えると磯貝が落ち着こうと声を上げた。
「とりあえず現状を把握して、皆を探そう」
磯貝がそう言うと全員コクリと頷く。
「まず、ココについてだけど××病院と仮定する」
「××病院だったら広いなんてものじゃないよね?前に外来で来たときですら迷子になったもん」
「俺も。前にばーちゃんの見舞いに来たとき12階に入院してたもんな」
「建物も増築を重ねてて複雑になりすぎたからって移転が決まったんですよね」
この病院についての情報を各々口にする。
それをポケットにメモ帳とペンを入れていた渚が纏めた。
「そしたらココが何階かを把握するところから始めなきゃいけないかも」
「だがどうするよ?外に出たら銃もった奴らが彷徨いてるかもしれないぜ?」
「こんな時に律と連絡できれば皆と繋がれるのに」
全員でうーん、と考えている時だった。
カツ…
「?」
神崎が突然キョロキョロと部屋を見回した。
「神崎さんどうかした?」
「今、何か音が」
渚が問うと、神崎は首を傾げながら答えた。
「もももも……もしかして幽霊!?」
「そんな真逆~」
ガコン!トサッ!
「「「「!?」」」」
云った瞬間、音と共に天井から何かが降ってきたのだった。
