第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
翌日ーーー
「ここが試験会場かー」
「広いねー」
3-E全員が、とあるビルに来ていた。
ビルと云っても3階建てのそこそこ小さい建物だ。
全員が揃っていることを確認して玄関ロビーに移動する。
「どこかなー?」
「あ、この掲示板に書いてあるよ!」
この建物自体が、模擬試験を主催している会社のモノであるようだ。
掲示板によれば、2階が事務所、3階が会議室という造りになっているようで、5つ程ある会議室の内の2つを使用してテストを行う旨の記載がなされていた。
事務所も通常に動いているようで時折、スーツを着用した大人達が行き交う。
その人たちと挨拶を交わしながら全員が会議室に向かった。そして、指定された番号毎に分かれた部屋に各々移動する。
会場には既に他校の生徒達が着席していた。
「模試とはいえ、やっぱり緊張するよな」
「そうだね」
前後の席だった渚と杉野が小声で話す。
会場には3ーEの生徒の約半分と他校生の約50人程が居るようだ。
恐らく隣も同じ様な状況だろう。
暫くザワザワしていた会場だったが、スーツの男性が入ってきたと同時に静寂に包まれた。
「おはようございます」
挨拶から始まって模試について簡単に説明が成されるのを誰もが黙って聞いていた。
模試は国・数・英・社・理の順に行われるようであり、その時間割りを前に設置されていた白板に掲示された。
試験時間は1科目につき50分ーーー
途中退室が認められており30分から外に出ることができるが、終了10分前からは禁止。
その説明が終わったと同時に問題用紙が配付される。
本番さながらの空気が部屋を流れている。
徐々に高まっていく緊張感に、渚はコクリと唾を飲み込んだ。
「それでは試験を開始しますーーー始め!」
時計の針が午前9時を指した瞬間に、スーツの男が号令を掛けた。