第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
放課後―――
渚と杉野、そして前原と磯貝の4人は近くの図書館に向かって歩いていた。
「渚ー今日の小テスト、どうだったよ」
「あはは…最後2つの問題がね」
「やっぱりか。色々言ってたけどカルマもアリスも頭良いんだよなー」
杉野のぼやきに苦笑する渚と、全力で頭を縦に振る前原。
「まあ、期末も近いし本腰いれないと」
「だな」
磯貝の言葉に同意する。
そして、目的の図書館が見えてきた…その時だった。
目の前に立つのはスーツを纏った2人組。
手に持っているのは何かの勧誘か。
大量の紙だ。
「!」
スーツの男の内、一人が4人に気付く。
「やぁ。君達は見たところ椚ヶ中学校の生徒さんのようだけど何年生かな?」
「「……。」」
全員が一瞬、固まる。
しかし、磯貝が「3年ですけど」と正直に話す。
話し掛けてきた男たちは4人が警戒していることに気づいたのか慌てて、スイッと用紙の一枚を見せながら声を掛けた説明をしはじめた。
「そんなに怪しまないで!僕達は『塾』の職員なんだ。ほら、テレビでCMしてるけど観たことない?『全国統一模試』の!」
「「!」」
4人はチラシを見て、記憶にある映像を思い出す。
「ここで受験生に『模試』の参加を勧めてるんだけど中々、遭わなくてねー」
スーツの男たち2人は「もう切り上げようかと思ってたところだよ」と、苦笑しながら説明する。
「もう申し込みは終わっているんだけど、今そのチラシに載っている会場だけ定員割れしててね。確かにこの地域の生徒さんはレベルも高いからと思ってはいたんだけど、競うのは『全国』だからね。良い機会だしどうかなーと思って」
チラシを確認すると5ヶ所ほどの会場名に『空き有り』と書いてあった。
「まあ、参加費が採点とかその後の結果の送料とかも込みで2000円掛かっちゃうんだけど、当日会場で集める形式だから今決めなくても良いし。会場もまだ5~60人は入るから良かったら他の子達にも声を掛けてみて、是非検討してくれたら嬉しいな」
「はあ……」
「あ、ごめんね!長々引き留めて!」
男たちは手を振って道を開けたのだった。