第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「ニコニコマークみたいな着ぐるみが先生なんて驚きだよ」
「「「「いや、着ぐるみじゃないから」」」」
アリスの発言に全員でつっこんだ。
―――
「本当に貴方が先生なんだね」
職員室の一角でお茶を啜りながら殺せんせーを見ているアリス。
殺せんせーの隣に座っている烏間が説明を行い、漸く信じられるものになったのだ。
「私も貴女みたいな若い子が来るとは思ってもみませんでした」
お決まりの笑い……『ヌルフフフ…』と言いながらアリスと同じようにお茶を飲んでいる。
「しかも中間テスト、満点か。凄いな」
烏間の発言を聞き終えると
コトッと音を立てながら湯飲みを置き、
「学校のテストなんてどんなものか分からないから近くの書店に置いてあった教科書や参考書を凡て暗記してきたの」
笑顔で答えた。
「………は?」
「「………。」」
遠巻きで聴いていた英語教師とは名ばかりのイリーナが素っ頓狂な声を上げ、他2人は黙り込んだ。
「ある程度の学力は備わってると思うけど如何せん、学校に来るのは初めてだからね」
「貴女、今幾つよ」
「17。もうすぐ18だよ」
「17~~!?」
イリーナが思わず近寄ってくる。
「あのガキ達と何も変わらないのに!?」
「イリーナ」
烏間の声でハッとするイリーナ。
アリスは「気にしないで」と苦笑した。
「一寸訳ありなの。私の身体自体の年齢は正確には判んないけど12歳前後ってところだから強ち間違いじゃないよ」
「「?」」
説明を受けるが良く理解できないといった顔をする2人。
「まあ何はともあれ3―Eにようこそ」
殺せんせーが話題をすり替えた。
「説明を受けた上で、何か不明な点はあるか?」
「不明な点は無いよ。でも意見は有るかな」
「何です?」
「今回の件なんだけど、貴方達側は『生徒を巻き込む様な危険な暗殺をしない』ように貴方達が頭の固い上層連中に打診していたら我々、武装探偵社に『生徒の護衛』を依頼するように指示されたんでしょ?」
「その通りだ」
「でもその指示の真相は、『ハイエナの捕獲』を貴方達と管轄の違う、貴方達側にとって頭が上がらない連中が我が社に依頼したから」
「……。」
烏間が口を閉ざす。