第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「あー。そう云うこと。成績順にクラス分けされてるのね」
アリスがそう云うとA組4人が迫るように近寄る。
「そうだよ。君みたいな可愛い上に優秀な生徒が蔑まれる姿なんて見たく「莫迦みたい」……え?」
五英傑のひとりの台詞に被るように、アリスはクスクス笑いながら云った。
「な…に…?」
「下を見て優越感に浸ってる暇があれば自分の反省をしなよ。貴方達だって完璧じゃ無いんだから」
「「「!」」」
重たい、正論だった。
「何処の世界にもいるのね。他者より少し秀でてるからって下ばかり見下ろして優越感に浸ってる人間」
「「「っ!!!」」」
浅野以外の五英傑の顔が真っ赤になった。
その感情の名は勿論、怒りだ。
だが、反論は出来ない。
図星だからだ。
「さ、行こ?案内よろしくお願いします」
「あ、うん」
「俺も行こうっと」
「待ってくれ俺も!」
アリスはE組の連中と共にその場を去っていったのだった――――。
「にしてもスゲーな。浅野達に面と向かって『バカ』なんて」
「どういう意味で受け取ったか分からないけど………私は罵った訳じゃなくて愚かだと憐れんだだけだよ?」
「え゙」
杉野が固まる。
「夢宮さん日本語上手いよねー」
「アリスって呼んで。名字で呼ばれるの嫌いなの。あと勘違いしてるみたいだから云っておくけど私、生まれも育ちも日本だから」
「へーえ」
「「えぇ!?」」
見た目がどう見ても外国人……と言うか、色彩がイリーナに似ているため勝手に外国人だと思っていたようだ。無理もないが。
「まあクォーターな上に、隔世遺伝みたいでこんな見た目なの」
「そうなんだー」
隔世遺伝って何だ?等と言っている杉野達をよそに会話を続けるアリスとカルマ。
「でも何でこんな時期に此処に編入してきたの?」
「「!」」」
急に核心を突く質問を繰り出す。
「『この学園で学生生活を送ってくるように』って云われたから」
「誰に?」
「保護者にだよ」
アリスも淡々と答える。
「君も暗殺者なの?」
「カルマ君!?」
カルマの質問に渚が大きく反応した。