第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「何見てるの?」
不思議そうにアリスが訊ね、9人に混ざってその用紙を見た。
「へぇー成績が開示されるのかー流石は進学校だね」
「ねえ。本当にE組なの?」
カルマが訊ねる。
無理もない。
この学園は成績順にA組からE組に振り分けられているのだ。
満点を取得しておいて最下クラスのE組に配属になることなんか、無い。
然し、E組の4人は直ぐに「別の可能性」を示唆する。
自分達の担任を殺す為に送り込まれた『暗殺者』ではないか、と。
カルマの質問にどう応じるか、全員が注目していた。
「なんか良く分からないけど…E組だと駄目なの?」
「君みたいな優秀な生徒がE組なんておかしいんだ」
「ふーん?クラスなんて何処も同じでしょ?」
「「えぇ!?」」
五英傑が驚きの声を上げる。
「それよりもクラスの場所を教えてもらえないかな?先生方に挨拶はしておかないといけないし、何よりこのままじゃ明日から通えないや」
本当に何とも思っていないらしい。アリスはカルマ達に歩み寄って訊ねた。
「E組の校舎は山の上にあるんだ。よかったら案内するよ」
渚が笑顔でそう言うとアリスがお礼を述べた。
「ちょっと君、待ちなよ。E組だよ!?」
「?うん。それが何?」
「何故君ほどの学力でE組なんかに……」
五英傑が口々に話し掛ける。
「うーん」
アリスは腕を組んで考える。
そして、何か思い出したのかハッとした顔をする。
「試験の時に理事長室に飾ってあった何かのトロフィーを壊しちゃったからかな?」
怒ってたもんねーと笑って答えた。
「「「………。」」」
そのせいだ。間違いない。
全員が確信した。
「でも別にクラスなんて何処でも良いよ。どうせ勉強しなきゃいけないことには変わり無いから」
「いや、でもE組はエンドのE組って呼ばれていて、皆に見下されている地獄のようなところだよ!?」
「「「………。」」」
赤羽以外の3人が黙り込んだ。
アリスはこの発言で漸く学園のシステムを理解したようだった。