第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「?何だ?その顔は」
浅野の眉間に皺が寄る。
「いや浅野、おまえが1位じゃないの?」
カルマが4人の代表で口を開く。
「……嫌味か?俺は総合点493点。貴様の1点上で2位。1位は貴様達のクラスメイトだろうが」
そう言って学年上位50位の順位表を取り出す。
4人はそれを食い入る様に見始めた。
「うわっ……満点!?」
青髪の生徒――潮田渚がその点数を見て驚きの声を上げる。
あまり何事にも動じないカルマも流石に眼を見開いている。
「聞いたことの無い名だ。然し、満点なのにE組なんて」
浅野が呟くと
「カンニングで取ったんじゃない?だからE組とか」
「あり得る!おまえ達ならやりそうな手だ」
「何だと!?」
五英傑がそう言ったせいで一触即発の雰囲気になった。
その時だった。
「お取り込み中ご免なさい」
「「「???」」」
浅野達の後ろから突然、声を掛けられたのだ。
この場にそぐわない、可愛らしい女の声。
一斉に其方に注目がいく。
「この学園の生徒ですよね?」
そう云って指差す少女はハーフだろうか。同じ学園の制服を纏った少女は笑顔で問い掛ける。
「そうです。何かお困りですか?」
浅野が笑顔で対応する。先程の空気など何処かに行ってしまっていた。
「3年E組の教室を探して校内を歩き回ったんですけど見付からなくて。何処か別棟ですか?」
「「「!?」」」
E組の生徒が反応した。
「うちのクラスに用なの?」
やはりカルマが口を開く。
「あ、同じクラスの人?私、今日からこの学園にお世話になることになってたんだけど所要で到着が遅れてしまって」
「「……。」」
転校生。
E組の生徒の空気が僅かに揺れる。
「……済まないが、君。名前は?」
浅野が訊ねる。
「ああ。名乗ってなかったね。私はアリス………夢宮アリスだよ」
ニッコリ笑って名前を云った少女アリスと、
浅野が手に持っている用紙を交互に見る9人。
1位 夢宮アリス 500点
丁度、話題にしていた人物が現れたのだった―――。