第18章 異世界コラボ~銀魂編~
ピピピピピ……ッ!
「!?」
突然の電子音で新八は目を覚ました。
「済まん…起こしたか」
「あ、いえ。大丈夫です」
他の人達は騒ぎ疲れたのか。
電子音の発信源。
アラームのなった携帯電話を操作する国木田以外は起きる気配を見せなかった。
起きて移動する国木田に、次いでの様に新八も着いていく。
「こんな夜中にアラーム掛けるなんて何かあるんですか?」
「否。日付が変わる前に帰宅する予定だっただけだ。明日も仕事だからな」
水を飲みながら新八の質問に答える国木田。
「もうそんな時間なんですね」
「ああ。後8分と23秒で24日になる」
秒刻みで答えてくれる辺り国木田さんらしいなどと思い、笑みが溢れる。
カチャカチャと片付けをし始めた国木田の手伝いをしながら、フッと。
先程、頭をよぎった疑問を思い出した。
「国木田さん」
「何だ?」
「鍋パーティーが始まる前のことなんですけど」
「?」
突然の切り出しに国木田が首を傾げる。
「太宰さんと姉上が出掛けてると言ったときに…その。国木田さんが複雑な顔をされていた気がして……」
「ああ……気付いたのか」
思い出したようだ。
「理由を伺っても?」
「……。」
国木田の眉間に皺が寄る。
「国木田さん」
新八が不安そうに国木田を見た。
「一緒に出掛ける…デートと思い込んだだけだ。済まん。気にするな」
「……え?」
「ん?何だ?未だ何か疑問があるのか?」
「………デートだとまずい事でもあるんです?」
「……。」
国木田が黙る。
そのせいもあって新八に不安が募る。
「お前の姉が本気でなければそれで良いんだ」
「!?」
国木田が息を吐きながら言った言葉に衝撃を受ける。
『私はお妙さんを口説こうと思う』
以前、太宰が自分に向けて言った言葉が脳内に反芻する。
「え……」
思考がついていかない。
新八は言葉を詰まらせる。
それに追い討ちを掛けるように国木田は云った。
「太宰には結婚しても可笑しくない相手が既に居るからな」
「!?」
新八の頭はパンク寸前だ。