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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


「突然、アリスちゃんが消えちゃったんだ」

「え?!」

銀時に告げられて一瞬、慌てる敦。
しかし、次に視界に入ってきたのは自分達を拐ってきた連中が血塗れで倒れている姿だ。


もしかして……いや、もしかしなくても。

「………えっと…どんな状況で……?」

恐る恐る銀時達に訊ねる。

「男達がアリスちゃんに飛び掛かって行った瞬間にパッて消えちゃったんだよ!」

「矢っ張り」

敦は苦笑した。

「?」

「何だよ…矢っ張りって」

2人は顔を見合わせてから、敦に問う。

「『狂ったお茶会』に招待されたんですよ……アリスちゃんは無事です」

「狂ったお茶会?」

「あ、はい。アリスの能力の1つで―――」

ピクッ


「隙ありィィィ!!」


「「!?」」

血塗れの男達に埋もれていた男が、ナイフを持って飛び掛かってきた。

異能力―――『月下獣』

ガキィィィン!


「なっ……!」

敦の手がナイフを簡単に切り裂く。

「うぉぉお!」

ドゴォッ!

敦は虎化した腕で相手を殴り飛ばした。


「ふぅ」

直ぐに元の腕に戻る。


「……よく気づいたな」

「あんだけ気配を隠すのが巧かったのに」

銀時達が感心する。


「はは……人より五感が良いみたいで」

頬をポリポリと掻きながら苦笑気味に答える。


ドサドサドサッ


「今度は何だ!?」

「うぉっ…!」


目の前に何かが降ってきた。

良く見なくとも、アリスを襲った連中に間違いなかった。


「あっくん!」

「うわぁ!」

後ろから不意に抱き着かれてバランスを崩しかける敦。


抱き着いてきた少女の。
アリスの頭を撫でてやる。

「おかえり、アリスちゃん」

「ただいまーあっくん」

嬉しそうに笑顔を浮かべるアリスに吊られて敦も笑顔になる。


「「……。」」


周りはとても和やかな雰囲気では無いが。

敦がそれに気づいて手を止めた。


「アリスちゃん……殺しちゃったりは……」

「ん?生きては、いる筈」

ニパッと笑うアリスと血塗れの男達を交互に見る銀時。


「コレ……アリスちゃんが……?」

若干、引きつった顔で訊ねる。

「んー。直接は何もしてないけど犯人は私かな?」

「………訳が分からん」


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