第18章 異世界コラボ~銀魂編~
そして、庇っていた筈の少女が腕の中に居ないことに気づき、男達の方を見る。
「「!?」」
その眼に映るのは衝撃の光景。
1つは銃を構えたまま驚愕の表情を浮かべている状態の男達。
「銃なんて弾が中らなければ武器にすら為らないのに」
もう1つは業とらしく溜め息をついている少女。
そして―――
「銃弾の……壁?」
少女の前で停止している弾、だ。
「な…何が……どうなってる……?」
男達が後退りをする。
「世界は広い。貴方達みたいな性格の悪い生き物もいれば、見知らぬ人間を無償で保護してくれる人もいる」
アリスが手を動かす。
「「「!?」」」
「虎に変身できる人もいれば……」
壁となっていた銃弾の方向が変わり―――
「銃弾の動きを変えることが出来る人だって居るんだよ」
一斉に弾が男達の方へ飛んでいった。
「「ギャアアアア!!」」
自分達の放った弾を全身に浴びたモノの悲鳴が響き渡る。
「あーあ。自分達の攻撃で怪我するなんて馬鹿みたい」
クスクス笑ってその光景を観ているアリスを、黙って観ている2人。
何が起こったのか。未だに判っていないだけかもしれない。
「調子に乗るなよ、虫ケラが!」
「!」
「「!?」」
仲間を盾にしていたのか。
全く無傷の連中が後方からアリスに飛び掛かってきた。
「虫ケラ……ね」
アリスが軽く右足を揚げた。
「そんな虫ケラに負ける貴方達は塵屑以下だよ、きっと」
『マッドティーパーティー』
カツン……
「!?」
「は?!アリスちゃん!?」
アリスに飛び掛かっていた男達共々、アリスは忽然と姿を消した。
「オイッ!どうなってる!アイツをどうした!」
「ぐっ……知ら……な」
銀時と土方は既に虫の息の連中に詰め寄る。
「クソッ…!手分けして探すぞ!」
「ああ!!」
慌てて探そうと振り返った時だ。
「う……ん……」
「「!?」」
敦が目を覚ましたのだ。
キョロキョロと辺りを窺う敦。
「此処は………?」
もし洗脳が解けてなかったら……と、緊張した二人が安堵の息をもらす。
「大丈夫か?」
「あ、はい。僕は一体……」
「説明は後だ。取り合えず探すぞ」
「え?」