第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「「……。」」
銀時と土方が黙る。
相手がどんな強さであれ沖田なら大抵、相手が出来るからだ。
ジャキッ!
「「!」」
何時の間にか半円状態。
何時でも発砲できる姿勢で完全に取り囲まれている。
「残りは処分しろとのお達しだ。絶望はより濃い方がいい、ってな」
「くっ!」
「一斉に発砲されたって避けきれる訳なんざねーのに反則だろ!」
絶望感が二人を襲う……が。
「私はあんな玩具より銀ちゃん達の刀の方がよっぽど怖いけど?」
何で怯えてるのか分からないと云わんばかりにアリスが暖気な声で云う。
「は?」
「……何で?」
緊張が解けたのか。
二人はアリスを見る。
「刀には一太刀毎に意思が宿る。相手の動きを読みながら戦う方が苦労するに決まってる」
そう言うとアリスは一歩前に出た。
「ちょっ…アリスちゃん!?」
「何考えてる!離れろ!」
「銀ちゃん達が怖いみたいだからコレは私が引き受けるよ」
笑顔でそう言って相手を見る。
そして言った。
「異能力―――『ワンダーランド』」
「「ちょっと待ったァァァァ!」」
銀時と土方にガッシリ肩を掴まれて後ろに下げられるアリス。
「えぇ!?」
「アレが何か分かってるのか!?一発でも当たったら怪我だけじゃすまないんだぞ!?」
「ワンダーランド!?巷で有名なパチンコ店ですかぁ!?魔法少女じゃないんだからァァァ!」
そして当然のように凄い勢いで説教が始まる。
「魔法って何?摩訶不思議な事を指すなら魔法って概念でも構わないんだけど……」
何で怒られてるのか分からないアリスは首を傾げる。
「フッ!今更虫ケラが何をしようと無駄なこと!」
「はーっはっは!死ねェ!!!」
「「「!」」」
ズガガガガガガ………!
一斉に射撃が開始される。
暫く発砲は続き、辺りは硝煙に包まれた。
カチッ……カチッ……
「弾切れか」
殆ど同時に終わる発砲。一瞬でシンと静まり返る。
硝煙がゆっくりと散っていく。
「………な……」
「何だ?ありゃ……」
漸く開けた視界。
「ゴホッ……アレ。生きてる?」
「どう……なってる?」
硝煙のせいで咳き込みながらも自分達が生きている事に疑問を持つ銀時と土方。