第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「アリスちゃん!?」
銀時が駆け寄ろうとしたのを沖田が止める。
「!」
沖田が首を振るのを見て、その場に留まる。
「あっくん!目を覚まして」
白虎はただ、標的を3人からアリスに変えただけのようだ。
唸り声を上げながらじわじわと距離を詰める。
「あっくん……ってあの虎…敦くんなの?」
「まさか……人体改造でもされたってことか?」
「!」
銀時と土方の表情が険しくなる。
「いや、敦くんは元々、虎に変身できるって言ってやした」
「は?」
「やっぱり人間じゃ無いってことか?」
「いや、人間なのは間違いないらしいですぜ。ただ、そういう力が在るそうです」
「ってことはアリスちゃんも何かに変身できたりするのか?此処に居るってことは柵から抜け出して来たんだろうし」
「アリスの力は変身じゃ無いみたいですねィ」
「……そうか」
「ってかさぁ。沖田くん。何で敦くんが虎に変身できるって知ってたのに気付かなかったの?しかもけっこう斬りつけてたよね」
「実際見たわけじゃなかったから」
「総悟お前…………完全に忘れてただけだろ」
「………。」
ズウゥン!
「「「!?」」」
完全にアリスと白虎から目を離した隙に、事が起こったようだった。
アリスの前に白虎が伏せている。
3人がアリスに駆け寄る。
「アリスちゃん!」
「銀ちゃん達……大丈夫?」
「俺達は全然!なぁ?大串くん」
「ああ……それよりも」
土方の声で視線が白虎に移る。
「私の前に現れた男があっくんを殺しの道具にするために洗脳したって云ってたの」
「「……。」」
しゅんとした声で云うと、アリスは白虎の頭を撫でた。
カッ!
「「「!」」」
白虎が光ると、元の。
敦の姿に戻った。
「あっくん。今の出来事…忘れてたら良いけど」
「「「……。」」」
自分の意思でないにしろ、3人を殺そうとしたことには変わりないのだ。短い間だったが、敦が人を傷つけるような人間でないことなど判っているためアリスが懸念する理由が痛いほど理解できた。
銀時が敦を担ぐ。
「敦くん寝てるだけだよね?俺たちが斬ったせいで死んだりしてないよね!?」