第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「しまっ……!」
ドサッ
急激な眠気に襲われ、その場に崩れ落ちる。
「この男、矢張り天人か」
虎の腕を見て男がぼやく。
「ボス!大丈夫ですか!?」
「……ああ」
騒ぎを聞きつけて部下達が集まる。
「この男をカプセルに容れて洗脳しろ」
「え!?人質にするんじゃなかったんですか!?」
「対 夜兎用の拘束具が効かねぇんじゃ小娘を連れて逃走される可能性がある。それに…洗脳カプセルの調子を確かめておかねーといけないと思っていたところだ」
「成る程……直ぐに準備します」
そう云うと部下が2人、完全に眠っている敦を運んでいった。
「明日まで大人しく寝てろよ」
既に意識の無い神楽に向かって言うと、その場を去っていった―――。
―――
「どうして早く言わなかった!?」
「確証は無かったんで。それにあの連中も他に仲間が居ることに関しては否定してたじゃ無いですかィ」
土方の怒声に他の連中はビクッとなるも、対峙している沖田は淡々と返す。
「まあまあ、トシ、落ち着け」
「……チッ」
近藤が諌めると静まる。
「で、どうすんの?」
その場に特別に出席している銀時が頭をかきながら暖気な声音で言う。
が、目は何時ものように死んではいなかった。
銀時の一言で、近藤に注目が集まる。
「交渉に応じよう」
「近藤さん!?」
矢張り土方が一番に反応する。
「今は人質の安全の方が大事だ」
「しかしっ……!」
「チャイナを生きて取り戻せればアイツ等もまたチャイナを狙ってくるに決まってまさァ。そうしたらまた捕まえればいい」
「アイツ等を捕まえるのにどれだけ苦労したと思ってんだ!」
「じゃあどうしたらいいんですかィ?」
「……。」
3トップのやり取りを誰もが黙って聞いていたその時だった。
「私も人質交換に応じるのは反対だよ」
「「!」」
その場に違和感しかもたらさないアリスが口を出した。
「黙ってろ、小娘。これは俺達の問題だ」
「ホント。頭が固い大人って面倒臭いね」
態とらしく溜め息を着く。
「あの連中、交換に応じる気ゼロだから止めた方が良い」
土方を視界から外し、近藤の方を向いてアリスが云う。