• テキストサイズ

【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


閉店間際のデパート屋上―――

転落防止のフェンスの上に軽々と登ったアリスは何も云わずに目を閉じている。


「ねぇ沖田くん。アレ、何やってんの?」

「知りやせん……けど以前も同じことを屯所の屋根でやってましたぜ」


そんなアリスを見ながらコソコソと話す二人。

暫くしてアリスが2人の元に戻ってきた。


「駄目だ。この周辺の外には居ない。何処かの建物の中だよ」

「「………。」」

沖田と銀時は一度顔を見合わせて、アリスに戻す。


「何でそんなこと判んの?」

「え?秘密だよ」

「………。」

銀時はハァと溜め息をつく。

「とりあえず聴き込みを……」


沖田がそう切り出した時だった。


ガチャ


「「!」」

沖田と銀時の目が僅かに鋭くなる。


「警察がデパートに何の用だ?」

「買い物でさァ」

そう言うと刀の柄に手を掛けて構えを取った。


「あー……あの時神楽ちゃんを襲ってた連中に似てるー。お仲間?」


あの時は暗くてあまり見えて居なかったけど。
良く見ると人間と結構違う生き物だったんだね。


そう思いながら現れた体格の良い連中を見る。


「!」


アリスの言葉で銀時も木刀を腰から抜いた。



「そうだ、っていったら?」

「神楽をどうした」

ニヤリと笑う連中を銀時が睨みながら云い放つ。


「まだ何もしちゃ居ねぇ。無事だぜ」

「『今のところは』って付けなくて良いの?」

「クックッ…鋭いな、嬢ちゃん」

「それほどでも」

呆れ顔で返事をするアリス。


「取引といこうじゃねーか。真選組一番隊隊長沖田総悟殿」

「………。」

沖田は何も云わずに相手を見据える。


「先日捕まった俺達の仲間6人の解放を要求する」

「……断るって言ったら?」

「今すぐにでもあの夜兎を殺す」

「ハッ。テメェ等は夜兎が欲しかったんじゃなかったのかィ?殺すなんてそんな脅し……」



「完成したんだよ」



沖田の言葉に被さるように。

男は不気味な顔を作りながら言った。

「!?」

「……。」

沖田は驚き、アリスは黙って聞いている。


「取引は明朝8時。○○倉庫で行う。来なかったら――…………」


ハハハと大声で笑いながら。
取引を持ちかけた男を先頭に連中は去っていった。
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp