第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「……高いところだったら何処でもいいかィ?」
「ある程度、この周辺を見渡せれば」
「神楽は買い物行くって出掛けてった」
「大江戸デパートの屋上に行きやしょう。パトカー回してきやす」
沖田に続いてアリス達も動き出した。
「ちょっと大袈裟すぎないー?ほら。まだ6時よ?」
「……総くんの立場上、大声では云えないけど神楽ちゃんは良くない連中に狙われてる」
「!」
こそっと云ったアリスの言葉で銀時の顔が歪む。
「恐らく犯人は攘夷志士達と繋がった天人。そこそこ人数が居る組織だと思う」
「……もしそうだとして。何でそんなことアリスちゃんが知ってる?この様子だと土方のヤローも知らねーんだろ?」
「私は神楽ちゃんと間違って誘拐されたから犯人の一部と一度、対立している」
「!?」
銀時は目を見開いた。
しかし、声には出さずに話しの続きを待つ。
「姿は見せないけど不穏な気配はしていた。だから総くんは神楽ちゃんの迎えを銀ちゃんに頼んだりしていたんだよ。でも、ここ数日、その気配がピタリと止んだ」
「……諦めた…わけねーか」
「違う作戦に切り替えたと考える方が妥当かも」
アリスはため息混じりで答えた。
「戦闘になってたとして、あっくんもそう易々と負けたりはしないけど……」
「敦くんも強いの?」
「強いよ。多分、神楽ちゃんに勝てる程には」
何を根拠に等と思わなかったのはアリスが嘘をついているようには見えなかったからだろう。
よって、銀時は敦のことではなく別の質問を繰り出す。
「……アリスちゃんも戦えるの?」
「うん。私は本気を出せばあっくんよりももっと強いよー」
ニッコリ笑った。
この発言は信じがたい。
が。
キキッと音を立ててパトカーが銀時達の前で停車した。
「乗って下せェ」
2人は話を止めて素早くパトカーに乗り込んだ。
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