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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


目が覚めたら何時もの屯所の一室だった。


「望んだものを手に入れたいと思ったら手段は選ばない、か」


上体を起こして呟く。


敦はこの言葉を聞いた時点で確信した。


あんな手紙など無くたって。

太宰とアリス――。
二人の思考は同じだということを。



「僕も帰りたい。此方側の皆も二人の帰りを望んでる」


敦はすべき事をしたと思った。



「おはようーあっくん」


「おはよう。アリスちゃん」


既に起きていたアリスがヒョコっと部屋の入り口から顔を出す。
既に起きて、活動していたらしい。


そんなアリスをみて笑顔で返事する。


新八が姉の幸せを望んでいるように、敦もアリスの。
武装探偵社の人達の幸せを望んでいる。


譬えそれが


「ご飯行こうーお腹空いたよー」

「うん。直ぐ支度するよ」



志村姉弟を傷付ける結果だとしても、だ。


―――

「アリス。さっきは助かりやした」

「あれくらいお安い御用だよ」

「?」


食事をしながらにこやかにお礼を云う沖田に笑顔で返すアリス。


話を聞くと何でも土方を退けるためにアリスが力を貸したようだった。


似てるなあー…腹黒いところあたりが。


敦は苦笑した。


食事を終えてお茶を飲んでいるときだった。


「!」

アリスがピクッと反応して、キョロキョロし始めた。


「?」


突然の事に、敦はキョトンとした顔でアリスを見ている。


「……気のせい?」


そう呟いた声が聞こえた。



部屋に戻って蜜柑を食べているアリスと敦。

矢張り、アリスの様子が可笑しい。


「どうしたの?アリスちゃん」

「……何か声が聴こえるんだよね……」


今もまた聴こえたのか。
眉間にシワを寄せながら周囲を窺う。


「そそそ…っ!それって幽霊………!?」


敦は怯えた。

アリスがこの手の冗談を自分に云うわけがないと判っていたからだ。


「………違うと思う」

「え……」

アリスは否定した。

「『アリスちゃんに会いたい』って聴こえるんだ……」

「!。それって…」

敦が反応するとアリスはコクリと頷いた。


「声の主は妙さんじゃないかって思ってる」
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