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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~



「真っ白?あっくんの云ってたところかな?」


ずっと眠っているらしい『眠りネズミ』はこの空間に於いて、夢を操作できるようだ。


敦の額に手を当てて目を閉じているアリス。


そして


「見付けた………あれ。男の子が一人?」


予想した展開と違う事に、目をパチリと開けて呟く。


「……好都合か」


そう呟くとアリスもソファーに横になり、目を閉じた。



そして、敦と新八に会い、目的を達成したアリスは直ぐに姿を消した。


目的――。

アリスから受け取った手紙を眺めている新八。



「この手紙には何が書かれてるんでしょう?」

「うーん。書いてるところを見なかったから判らない」

敦は苦笑する。その答えに複雑そうな顔をして新八が1つ息を着いた。

「どうかしたの?」

「いえ。その…ラブレターの類いなら姉上が居ないところで渡さないとと思って……」


新八が小声で云う。


「え?」

勿論、敦はキョトンとしていた。


「姉上は今日、誘拐されまして」

「えぇ!?」

「大事には至らなかったんですけど……その。多分、此処に居ないのも今頃太宰さんと……」

「……。」


敦が黙り込む。


『恋人だって云わないで』


何故かアリスの言葉が脳裏を過った。


そして、悟ったのだ。


「それでアリスちゃんに会いたかったのか」


前回、異常な程にアリスを気にしたこと。




今まで太宰と一緒に住んでた娘がどのような人物か確かめたかったのだろう。


恐らく、探偵社の人間は―――



「皆さんに訊いても太宰さんの『妹』のような子供だと答えるから気になってるんでしょうね」


敦が訊ねられたとしても、そう答えるだろう回答を全員がしていた。


矢っ張り。

声に出さなかったものの、敦の想像は新八の言葉で確信を得るほどのモノとなった。




――――妙は、太宰に惹かれ始めているのだ。



故に、同じ性別のアリスを矢鱈と気にする。




アリスちゃんは……。
いや、太宰さん達もこの事を見越していたのかな。


抑も、意味もなく太宰の家に同居などするわけがないのだ。
恐らくこれが『帰るための準備』なのだろう。



「で、敦さん。この手紙は隠れて渡した方がいいんでしょうか?」
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