第18章 異世界コラボ~銀魂編~
ニッコリ笑っているアリス。敦もつられて笑った。
「あっくん。帰る日を決めたよ」
「うん、わかっ………」
………。
え?今、なんて?
「えぇ!?どういうこと!?どうやって帰るか判ったの!?」
「あっくん…声大きい……」
「ごめん!でもっ!驚くよ!」
敦がアリスに近寄って座る。
「い……いつ?」
「12月24日零時」
「どうやって?!」
「来たときと反対のことをする」
「で、でも!向こう側がっ!タイミングは!?」
「うーん。それだけが問題」
はあーと溜め息を着くアリス。
「矢っ張り。どうするの?」
「12月23日までに向こうの子達に会えれば解決なんだけど」
「会えさえすれば大丈夫なの?」
「うん。ってことであっくんは今日から10時きっかりに就寝してね?」
「判った……」
1番最初に決めた約束。
実行し続けることで会える確率は上がるだろう。
「昨日を除いてこの日まで、私は『睡魔を停止させる』ことと『入浴する』以外に大して『ワンダーランド』を使ってなかった」
「うん」
「今からは…きっとそうはいかない」
「……うん」
「ということで2日間寝ようと思う」
「……僕もそれがいいと思う」
「でも先刻も云ったけど此処じゃ駄目。だから力を発動して姿を消そうと思う」
アリスの提案に頷きながら同意する敦。
「………大丈夫?」
「大丈夫」
ニッコリ笑って返事をして
「じゃあ、あっくん。また二日後ね」
「うん。おやすみなさい」
部屋に入る動作だけその姿だけ見ることが出来た。
そして部屋に入ってくることなく、アリスは姿を消したのだった。
シンッ………
急に静まり返る部屋。
「2日、か」
眠るために、眠る原因の力を使う必要があるなんて。
そう思いはしたものの他に術がないのは確かだ。
今朝。
アリスは、布団を掛け直そうと手を伸ばしただけで目を覚ましてしまった。
アリスの中では『太宰治』以外は全員、敵―――。
その認識が未だ薄れては居ないのであろう。
それを不満には思わないが……。
「僕、全然役に立ててないや」
敦は一人になった部屋でゴロンと横になり、溜め息を着きながら呟いた。