第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「にしてもアリスの推測は殆ど正しかったってことのようですねィ」
「だね。にしてもそれに対の思考が重なっちゃったのか」
はあーと溜め息を着く。
「何を思ってたんで?」
「『此処に留まりたい』かな?ネックレスの話をしてた時だから。それで此方側の二人は襲われてる最中だったみたいだから『この場から去りたい』だったのだと思う」
「なるほど」
沖田がお茶を飲みながら納得する。
「ところで帰る方法が判ったところで向こう側にどうやって伝えるんで?夢で会えるときと会えないときがあるって言ってなかったっけ?」
「はい……どうやったら会えるか分からなくて」
沖田の指摘に敦が落ち込む。
「まあ向こう側に伝えずともそれに向けて準備してるだろうし」
「え?」
「は?」
二人同時にアリスを見る。
「向こうは私以上に頭のいい人が2人も居る。理由が判らずとも同じ状況にさえ持ち込めれば私達が戻ってくることも判ってる筈だよ」
アリスはお茶を啜る。
「確かに乱歩さんの『超推理』と太宰さんが揃えば可能かも……」
敦が妙に納得する。
「しかし、『此処に留まりたい』って思う事ってあるんですかねェ。新八君たちも帰りたいって思ってる筈だろうし」
「ですよね……」
沖田の言葉で敦は更に落ち込む。
「……恋は盲目っていうでしょ」
「「え?」」
ボソッと呟くアリス。
その声を拾えなかった2人はアリスに注目する。
「まあ、それは向こう側が段取りしてくれるでしょ。それよりもあっくん。最初に言った通り、絶対に云っちゃ駄目だからね」
「うん。分かってるよ」
「?」
沖田が首を傾げた。
「あ、もうこんな時間だ。そろそろ寝よう」
「そうだね」
「お風呂に入ってこよっと」
立ち上がって着替えを取りに行く。
「今更ですけどアリスは何処で風呂に入ってるんで?」
「ん?異空間かな?流石に此処で風呂に入ってて男の人に鉢合わせたりして、そのことが治兄にバレたりなんかしたら………」
「「………したら?」」
心なしかカタカタ震えている気がする。
「………お風呂入ってこよ」
「「………行ってらっしゃい」」
とんでもない目に遭うことだけは判った2人だった。