第18章 異世界コラボ~銀魂編~
コタツに入ってお茶を飲みながら盗ってきた資料を読み漁る3人。
「にしても宙に浮いて、電気をつけて、瞬間移動なんて便利なんてもんじゃねーや」
「あははっ。だから悪い子に育っちゃったんだけどね」
笑顔で返すアリス。
「アリスちゃん。それなに?」
「ん?あ、忘れてた」
敦に指摘されて持ち運び式の金庫をコタツの上に置く。
「この手の鍵は、鍵がねーと開け辛いですぜ」
「鍵なんて所詮飾りだよ」
手を翳した瞬間にカチッと音がする。
「……ホントだ。飾りにもほどがあらァ」
「あはは……」
沖田は突っ込む気力を失った。
敦は唯唯笑うしかない。
そんな二人のことなど気にも留めずに金庫の蓋を開ける。
「わーい。ビンゴ」
ジャラッと音を立てて入っていたのはアリス達の持っているモノと同じ色の石が付いたネックレスが5組程と、それを納められそうな箱。
それと紙が1枚入っていた。
その紙を手にとって読み始めた。
「なになに?『入れ替わりネックレスの使用方法』……」
「「!」」
地球向けに作られた、日本語の説明書を読みあげる。
判ったことは以下の通りだ。
① 1対のネックレスで出来る入れ替わりは2回までの使い捨てタイプ(往路と復路分)
② 1回使うとチャージが必要であること。専用のチャージ機に暫く入れる必要があること
③ どちらか一方のネックレスがあればチャージ可能
④ 入れ替われる人数は最大5人まで。情報を入れ替えて置き換えるため、性別など共通する情報が2つ以上あること、対の思考を持つことで発動する
⑤ タイミングを計るためにネックレス所持者はテレパスを使えるようになる
⑥ 発動した条件は固定される
「良かった。この箱がチャージ機みたいだね」
一緒に入っていた箱を開ける。
敦がその箱の中に持っていたネックレスを入れた。
「チャージに掛かる時間は1日か。意外と早く出来るんだね」
「にしてもネックレス所持者はテレパスを使えるようになるってあるけど……」
「うーん。世界を跨いじゃったから何処かでネジ曲がっちゃったのかもしれないね」
「この対の思考って?」
「本来、潜入で使っていたネックレスだろうからね。侵入者が『帰りたい』、戦闘者が『行きたい』と思えば成立するってことじゃない?」