第18章 異世界コラボ~銀魂編~
幸せそうに頬張る。
食べ終わると「御馳走様でした」と言い、ピョンと立ち上がるアリス。
そして
「お礼に私が良いところに連れていってあげるよ」
「「え?」」
会計を済ませた沖田に笑顔で云った。
―――
アリスに着いていくこと数分。
夜10時近くなのに煌々と明かりの灯ったコンビニを通り過ぎ、直ぐ傍の路地に入っていく。
昼間、男を捕獲した場所付近だ。
其処から暫く進むと真っ黒の柱が剥き出しの家の前に着いた。
辺りには未だ少し焦げた臭いが漂っていた。
「家を燃やしたってのは本当だったんですかィ」
「うん。そうしないと吐くもの吐かないだろうし、黒幕も諦めてくれないと思ってね」
「これ……アリスちゃんの仕業なのか」
笑いながら云うアリスに敦が頭を抱えた。
そんな敦を沖田が慰める。
そんな二人の行動など知らずにアリスは中に入っていく。
慌てて二人も後に続いた。
今にも崩れそうな家に、不用意に触ることが無いように慎重に足を進める。
ピタリ
アリスが突然立ち止まった。
元々は台所だった場所。
その床に取り付けられている貯蔵庫の取っ手を指差す。
「あっくん。開けて」
「うん」
真っ黒になっている割りに、すんなりと開いた。
「「!」」
貯蔵庫の筈なのに。
そこには梯子が取り付けられていた。
「なるほど。地下か」
「私が最後に入るよ。此処を閉めないといけないからね」
そういうと沖田、敦、アリスの順で入っていった。
梯子を降りて直ぐ。
「真っ暗で何も見えねェや」
「僕も辛うじて。大きい何かが在るのは分かるんですけど……」
流石、猫科。
「異能力―――『ワンダーランド』」
「「!?」」
一気に明るくなる。
「電気系統は火事で駄目になっちゃったからね」
「有難うアリスちゃん」
「………。」
敦は平然とお礼を述べるも沖田は少し驚いている。
しかし、直ぐに普通に戻った。
いちいち驚いてられないのだろう。
それよりも目先にある、巨大な機械達を見た。
「此処で実験していたみたいだね」