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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


それにも拘わらず小娘は居ない上、連中は伸びてる。

「……。」

土方は思考を止めない。


「アリスちゃーん」

敦が呼び掛ける。

ピクッ

そんなとき。敦の耳が物音を拾った。


「おっ……おい?」

急に違う方向へ歩き出す敦。

「俺が行きまァ」

土方に言って、敦に着いていく沖田。


「何かありましたかィ?」

「あ、はい。此方から物音が微かに」

「物音……?」


沖田も神経を澄ませるが、物音どころか何の気配も感じない。

「あ、ここだ」

見たところ、只の壁だが………。


「一寸、離れてて下さい」

「え?ああ…」

そう云って手を振り上げる。

「!?」


異能力―――『月下獣』


虎化した腕で壁を打ち砕く。


「矢っ張り……隠し通路」

そう云うと敦は中に入っていった。

沖田もそれに続く。

直ぐに元に戻った敦の腕をジッと見る。


「何の手品ですかィ?」

「あ……えっと……僕は虎に変身出来たり…その…」

あまり見せたら駄目だと云われていたことを今更思い出す敦。

「ふーん……ひょっとしてあの連中を片付けたのは」

「………アリスちゃんです」

「ならいいや」

「いいんですか?」

敦がオドオドした様子で聞く。

「アリスは無事なんだろィ?だったらそんなに慌てる必要も無いってことでしょ」

「ハハハ……まあ。そうですね」

通路の先。

1つの扉に辿り着く。

その扉は僅かに開いていた。


そーっと中を除く。

そして

「アリスちゃん!」

「ん?早かったねーあっくん。ありゃ。総くんも一緒?」

振り向かずに散らばっている紙切れを読み漁っている。

「心配したよーもう」

「有難うー」

頭を撫でられて嬉しそうに笑う。


「にしても入り口の開け方が良く分かったね」

「ハハハ……分かんないから壊してきちゃった」

「……流石、あっくん。ってことは……」

漸くもう一人の方を見る。


「総くんに見られたってことか」

「ホントごめん」

敦が謝る。


当の沖田はそんなことよりも此処にあるものの方が興味あるようだ。

「何の資料ですかィ?こりゃ」

「天人がここ最近密輸している品物名と顧客リストみたいだね」

「!」


沖田の顔が険しくなった。

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