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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


―――

何も判らずに2週間が過ぎた。

「矢っ張り動くかな」

敦が寝静まったのを見て布団から抜け出す。


「うぅ寒い……」


冷たい風が吹き付ける廊下。

其所を歩いているときに突如として何かの気配が現れた。


ガッ!

「!」

「大人しくしろ。抵抗しなければ悪いようにはしない」

口を塞がれるアリス。

しかし、本当に全く抵抗する気が無い上に、ジーッと犯人を見上げる始末。

用意していた刀が出番を失って寂しそうに輝いた。


「……取り敢えず見つかる前にずらかるぞ」

3人か。

気配を辿って確認する。


ヒョイと担がれて真選組を後にした。


屋根を伝って移動する最中。


2、3件離れた位置で「侵入者―――!」と騒がしくなった屯所からの声を聞いたアリスだった。





「おい!夜兎の娘じゃーねぇぞ!?こいつ!」

椅子に座らせられて手足に大人しく枷を嵌めれて。

その枷を嵌めているときに気付いたようだ。


手に持っているのは「神楽」が写った写真。


「ヒト間違いで拐われたの?私」

欠伸しながら問う。

「その割りには落ち着いてやがるな……」

そう云って手を伸ばしてきた男。


『私に触らないで』


バチィッ!

「っ!?」

静電気のようなものに阻まれて思わず手を引っ込める。

「貴方達が大人しくしていれば悪いようにはしないという約束で私は此処に居るに過ぎない」

男達が構える。


「貴方達が私に攻撃する意思があるなら私もそれなりに抵抗させてもらうけど?」

「ハッ!この状況でか?やってみろ!」

「夜兎じゃねぇなら要らねえ!顔も見られてるから処分だ」


抜刀して向かってきた。


「莫迦な人達」


アリスはクスクス笑って云った―――。

―――

「ってことは貴方達は攘夷志士でありながら天人とも繋がりがあると」

「はい……その通りです」


勝敗など判りきった事だった。


枷を外して、椅子にのんびりと座っているアリス。

目の前に、誘拐した男達をはじめ、拠点に残っていた連中合わせて11人を正座させて並べている。


その直ぐ頭上には、男達が構えていた刀。

切っ先が男達の方を向いた状態で宙に浮いている。


―――歯向かえば直ぐに脳天から真っ直ぐ体を貫ける状態だ。
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