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【文スト】不思議の国の異能少女

第18章 異世界コラボ~銀魂編~


―――

「いやーお妙さんの作る卵焼きは絶品だね」

「うふふ。お上手ですね」

「……。」

嬉々として食事をする太宰を唖然とした顔で見ている新八。


太宰が食しているのは勿論、卵焼きとは名ばかりのダークマターだ。


「早起きして頑張ったかいがありました」

「こんなに立派な朝食を毎日食べて1日を始められるなんて新八君が羨ましい」

「……太宰さん……無理してませんか?」

「無理?何故だい?」

首を傾げて訊ねる。


あ、本当に大丈夫な変人だ。

「いえ、なんでもないです」

新八は瞬時に悟った。




探偵社に3人揃って出社する。

「太宰。この案件だが」

「はいはい」


珍しい程に太宰が真面目に仕事をする。


探偵社の者は『一体何が!?』と全力でツッコミたい程にある光景だったが『何が』には心当たりがあるため何も云わなかった。

新八がお茶汲みやら掃除やらしてまわり、お妙も医務室で与謝野の手伝いをしていた。


「太宰さんって真面目ですね」

「ははは……まあ探偵社の中で2・3を争う頭脳の持ち主ですから」

新八に話し掛けられて谷崎が応える。


「そう云えば僕達と入れ替わった『敦さん』と夢で会いました」

「「「!?」」」


全員が一斉に新八の方を向く。

その反応に少し驚く新八。


「敦君達は矢張り君達の世界に?」

「そのようです。気付いたら僕達を襲った連中に囲まれていたと云ってました」

太宰の机にお茶を運びながら答える。


「無傷だったでしょ?」

「はい。心配しましたが怪我なんかしてないよと笑ってました」

苦笑しながら云う新八。


「アリスちゃんも無事でしたか?」

「それが敦さんとしか会わなくて」

谷崎の言葉に首を横に振る。


「寝てないのか」

「恐らくね。アリスは夜に本領発揮するから」

書類に記入して積み上げる太宰に話し掛ける国木田。


「夜型なんですか?」

「んー……そういう訳じゃないんだけど。ほら。夜の方が善からぬ連中が活動するでしょ?」

「そうですね」

「それにちょっかいを掛けて生きていたのだよ」

「えぇ!?犯罪者っぽいじゃないですか!」

「「「………。」」」

「なんか否定してくださいよ!」

新八の言葉に一斉に目を背ける。



ツッコミが絶えない新八だった。

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