第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「何かおかしかったカナ?」
「普通は手渡しじゃあ」
「サドも私も普通じゃないアルヨ」
ニカッと笑う神楽。
「そう云えば神楽ちゃんって如何して狙われるの?」
「唐突ネ」
「だって思ったよりも天人は多いみたいだし」
アリスがキョロキョロしながら云う。
「私は夜兎って云う種族アル」
「うん」
「宇宙最強と云われているネ」
「そう云えばそんなことも言ってたね」
「殆ど残ってないのヨ」
「稀少種ってことか」
アリスがフムッと納得する。
「その気になれば星1つ、簡単に滅ぼせるアル。だからその力を欲しがる連中に狙われるネ」
「成る程……それでか」
「何がアルか??」
「此方の話」
ニッコリ笑って答える。
総君が心配するわけだ
神楽の頭を撫でながら苦笑した。
―――
神楽と別れて屯所の、与えられた部屋に戻る二人。
敦がお茶を入れてくれる。
「そう云えば」
お茶を啜りながらアリスに話し掛ける。
「なぁに?」
「昨日、アリスちゃん寝なかったの?」
「うん。何で知ってるの?」
買ってきた煎餅に手を伸ばしながら訊ねる。
「昨日夢の中で『新八君』と『お妙さん』に会ったんだよ」
「!」
パリッと云う音ともにアリスが驚く。
「はははっ……信じがたいよねぇ」
「こんなことになってるんだから何が起きてもおかしくないよ。それで?」
「矢っ張り向こうは探偵社に現れたらしくて、太宰さんの部屋で生活してるって」
「治兄の部屋で………」
アリスの動きが止まる。
其れを見て「しまった」と思う敦。
太宰さんの家に、女の人が居るって判ったら良い気持ちしないよね!?
内心、かなり焦っている。
「あっくん」
「な……なにかな?」
「何を話したの?」
「取り敢えず昨日の出来事と、屯所にいることを。向こうも同じ様なことだけだよ」
「そっか」
再び湯呑みをとり、お茶を一口飲む。
そして
「あっくん。私と治兄が恋人だってこと、今から判るかもしれないネックレスのことを決して話さないで」
「え?」
そう告げるアリスの言葉の意味を理解出来ないで居る敦。
「治兄の傍に居るってことは何かしら向こうでも動く気があるとしか思えない」