第18章 異世界コラボ~銀魂編~
アリスは封筒の中身を確認して、其処から1枚のお札を取り出すと神楽の方に向かう。
「神楽ちゃん」
「!」
渡したのは一万円札。
「イヤイヤイヤ!アリスちゃん!?神楽はまだ14歳だよ!?お小遣いに一万円は無いよ!」
「『金は天下の回りもの』だよ?銀ちゃん。お金稼いだとき位は分かち合わないなら入ってこなくなるよ?」
「え゙っ!?」
固まった銀時をよそに、神楽に一万円を渡すアリス。
「コレはアリスのお金ネ!受け取れないアル!」
「あ、此れは今から街を案内してもらう依頼料だよ。私とあっくんの分ね。封筒に入れてなくて申し訳ないんだけど」
「案内は約束しただけで仕事じゃないアル!」
「初回だけだから。次回からはどんなに大変な事に巻き込んだって払ったりしないから」
「アリス…」
ニコニコしながら神楽の頭を撫でる。
「神楽ちゃんももう子供じゃ無いんだからお金の管理くらい出来るよね?」
「勿論アル!天パなんかよりキチンと出来るネ!」
笑顔で話すアリスと神楽を眺めている敦。
その敦の隣に何時の間にか並んで、銀時が話しかける。
「あの子は子供をあやすのが上手いな」
「ははは…アリスちゃんは自分より幼い子供達には優しいって保護者の方が云ってました」
「そうかい…。苦労してるみたいだな、あの子も」
「え?」
「なんでもねーよ」
敦の頭をポンポン撫でるとその場から去っていった。
「じゃあ私達もお出掛けしよう」
それから3人は買い物に出掛けた。
―――
生活に必要なものを買い込んで最後に向かったのはターミナルだ。
「おっきい建物」
「此処から天人は出入りしているアル」
「空港みたいなものかな」
「多分そうなんだろうね」
キョロキョロしながら見ている。
「本当に色んなヒトだらけ」
「地球人に似ている見た目のモノも居れば違うのもウジャウジャね」
神楽が説明してくれる。
「この間も気になってたんだけどその傘は神楽ちゃんのなの?」
「そうアル。私はお日様に嫌われてるネ」
「そんな大事な傘を沖田さんは乱暴に投げつけてたの!?」
敦が初対面の場面を思い出す。