第18章 異世界コラボ~銀魂編~
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「賑やかな街だったねー」
「そうだね」
沖田に屯所周辺の案内をしてもらい、戻ってきた二人。
アリスはお茶を啜りながら買ってきたお団子を頬張る。
「本当に人間じゃない人達も結構居たね」
「うん。でも『異能力』を持ったヒト(?)は居ない様子だね。極力、黙ってた方が良いかも」
「判った」
「にしても、私もあっくんも『天人』に見えるんだね。あっくんよりも私の方がそうみたいだけど」
「色が白くて青い眼だからって言ってたね。髪は染められるみたいだからそうでもないみたいだけど」
「色が白いのは紫外線を受け付けてないからなんだけどね」
「え?」
「『誕生日じゃない日おめでとう』が紫外線を攻撃対象とみなしてるんじゃないかなあ…多分」
「えぇ!?そうなの!?」
「多分だよ?でも、どんなに炎天下に外にいても焼けるどころか赤くすら成ったことないもん。必要な日光量以外をカットしてるとしか思えない」
「何か…この一日でアリスちゃんの事を一杯知れてる気がする」
「そう?別に隠してる積もりじゃあ無いんだけど、話す機会がないからねー」
「そう言われればそうだね」
敦もお茶を啜り始める。
ドタドタドタ!
突如、廊下から凄い足音が聴こえてくる。
「何か非常事態かな!?」
「いや、この足音は」
アリスと敦が襖の方を見ると同時に、凄い勢いの足音は自分達の部屋の前で止まった。
「アリスー!あっくーん!迎えに来たアルヨー!」
スパーンッと云う音と共に明るい声が響き渡る。
「神楽ちゃん」
「おはよー神楽ちゃん」
「オハヨー」
ニコニコしながらアリスが神楽に挨拶する。
「あ、お団子アル!」
「食べる?はい」
「いいアルか!?いただきますヨー」
アリスと敦が一本ずつ神楽の方に分けてあげると、ちょこんと座ってお行儀よく手を合わせてから団子を頬張る神楽。
「浮気男をずっと付けてたからお腹空いてたアル。ありがとネ!」
「もうお昼時だしね。お外でご飯食べてから案内してもらおうかな」
「おー!」
出掛ける3人を、門番が笑顔で見送った。