第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「若し、その2000円でかからなかったら2000円は返すよ。どうかな?」
「乗った。ってかお金持ってんの?」
「うん。先刻稼いだお金が500円×15だから7500円あるよ。」
「既に俺よりお金持ち!?」
「否、銀さんが少ないんだよ。」
銀時は核心を突かれて凹んだ。
そうこうしていると店員が開店を告げる。
列に紛れて一緒に入るアリス。店員に見付かれば絶対に入店など出来る筈が無い。何て言い訳するか考えていたものの呼び止められることなくすんなり入店することが出来た。
「却説。」
キョロキョロしながら1台1台見ていくアリス。
その後ろを銀時と長谷川も着いていく。
「!コレなんか出そうだぞ!?」
銀時が近寄ろうとするも後ろから猛スピードで男が突進してきてその台に座る。
「ああ!?」
銀時の叫びにニヤリと笑った男は早速打ち始めた。
「大丈夫だよ。アレ、最初だけだから。」
「……え?」
そう告げるとまた歩き出すアリス。
「アリスちゃんってパチンコの経験は……」
「勿論、無いよ」
「ですよねー……。」
不安になってきた銀時をよそに、アリスはひたすらキョロキョロして確認している。
否、決して台を確認しているスピードではない。
突然、ピタリと止まって左右を確認する。
通路を挟んで右側に寄ると頷き、その台を指す。
「見付けた。」
「コレェ?」
「うん。これ。」
「隣の方が回転いいんだけど。」
「ううん。これ。」
アリスは譲らない。
長谷川がドンマイと銀時の肩を叩き、銀時の言った台に座った。
まっ…当たらなかったら2000円返してくれるって言うしな。
とても大人の考えとは思えない考えを浮かべながらアリスの指す台に座った。
「今から言う約束を守って。」
「約束ゥ?」
アリスが銀時に約束の話をするも隣席のマダオに早速リーチが掛かり、それどころでは無い様子の銀時。
「銀さん、ちゃんと解った!?」
「解りましたとも!お嬢様!」
「よろしい。じゃあ頑張ってねー。」
「へーい。」
律儀にアリスを見送ると台に向き直る。
「当たるとは思わねーけどやりますか。」
「まぁまぁ。勝ったら奢るよ。」
「そうしてくれや。」
こうして銀時はパチンコを始めた。