第18章 異世界コラボ~銀魂編~
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「今日はいい天気だねー。何処から行こうかなー……ん?」
まだ人通りの少ない歌舞伎町。キョロキョロしながら歩いていると大人が列をつくって並んでいた。
その列にはさして興味が無かったアリスだったが、昨日見た真っ白の髪が目に留まり、その持ち主の方に歩み寄っていく。
「銀髪さん。」
「んあ?」
だるそうに声のした方を振り向く。
「ああ…昨日の!えっとアリスちゃんだっけ?」
「あ、覚えててくれたの?嬉しいよ~。」
ニッコリ笑って話し掛ける姿に銀時も思わず笑顔になる。
「何々?銀さんの隠し子?それにしては可愛すぎるな嬢ちゃん!」
「違うっつーの!この子は神楽の友人だ。」
「銀さん?」
「俺のことね。坂田銀時だから。」
「そうなんだ。貴方は?」
「俺は銀さんの友人で長谷―…」
「マダオだ。」
「えぇ!?ちょっ!」
「マダオさんかー。初めましてー」
アリスに挨拶されて本名を名乗るタイミングを完全に失うマダオ。
「銀さんはギャンブラーなの?」
「イヤイヤイヤ!そんなことないよ!?何時もはよろず屋の仕事をバリバリしてるんだけど今日は休日だからちょっとばっかし息抜きをだね!?」
「あははっ。殆ど嘘ばっかりだね。」
「え"!?」
クスクス笑って全否定する少女に驚く銀時。
既に奴等(真選組)に色々吹き込まれているのか!?
「私に嘘は通じないよ。」
銀時の考えを見透かした様にニッコリ笑ってアリスが告げる。
「?」
意味が判らない。
そんな顔をしているがアリスはお構いなしに続ける。
「で?本当のところは?」
「今月あと2000円しか無いから今日の新台入れ替えを狙って稼ごうと思ってね!よろず屋のオカンだった新八も居ねーし、神楽も出掛け…。」
「ああ……そっか。新八君が居ないから……私のせいでもあるんだね。」
「イヤイヤイヤ!!アリスちゃんのせいじゃないからね!?新八のせいかもしれないだろ!?」
シュンとするアリスを慌てて慰める銀時。
「あ、そうだ!私がその2000円を100倍以上にする台を選んであげるよ!」
「は?」
「だから本当に100倍を超える中りが出たら、収入の半分をお礼に頂戴?」
「……。」
ほっぺたをぽりぽり掻きながらニッコリ笑う少女を見る。