第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「取り敢えず、飯を食いなせェ。巡回がてら街を案内しまさァ。」
「あ、有難うございます。」
沖田の声掛けで、再び着席し、食事を始めようとした。
「じゃああの少女に会ったらコレを渡しておいて下さい。皆の分をとり纏めてますんで。」
「?はい。」
そういって渡されたのは茶色の封筒。
少しばかり厚みがある。
それをチラリと見る沖田。
「一人500円って話じゃなかったかィ?」
「え…あ、コレお金ですか!?」
敦が危うく封筒を落としそうになる程に慌てる。
「全員、小銭の持ち合わせが無かったんです。」
「………そうかィ。」
フッと笑ってそれ以上は何も云わなかった。
「沖田隊長。後で稽古お願いします。」
「……。」
男達が頭を下げて云うと何も言わず手で合図する。
それを確認すると男たちは礼を述べて席から立ち去った。
「あの……コレは一体どうしたら……。」
「アリスの戦利品だからアリスに渡しといて下せェ。」
「いいんですか!?何か多分、言っていた額じゃ出来ない厚みがありますけど!?」
「気にしないいいですぜ。アリスの可愛さが相まって出来た小遣いみたいなもんでさァ。それに……。」
「それに?」
「得たものの方が大きかった様ですからね。」
沖田の言葉に、近藤も土方も声には出さないものの同意している様だった。
「?」
敦だけが理解できず、封筒をそっと机におき、食事を始めた。