第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「何回もすると疲れちゃうから纏めてきてくれないかな?」
「「!?」」
「良いんですかィ?」
「うん。あ、でも本気で当てにこないなら止めてね?」
「今の瞬殺振りをみて手加減する奴は居やしませんぜ。」
「そっか。」
ニコニコしながら話すアリスとは打って変わって、緊張の色を隠せないでいる取り囲んでいる男達12名。
「はじめ!」
沖田の号令に男達が竹刀を握る手に力を込め直す。が、誰も一歩を踏み込まない。
…………。
「?動きませんね。」
敦が首を傾げる。
「アリスの間合いに入れないでいるんでさァ。」
「!」
号令を掛け終わると、いつの間にか敦の隣に立っている沖田が解説してくれる。
「間合い……ですか。」
「不用意に踏み込めば確実に隊士の方が仕留められる……隙が全く無ェ。」
「……何者なんだ?あのガキ。」
「ははは……。僕たちは武装探偵社の社員で、荒事は日常茶飯事なんです。」
敦は頬をポリポリと掻きながら苦笑混じりで答える。
「「武装探偵社?」」
沖田と土方の視線を集めてしまい、ビクッとする。
「はい……。警察だけでは解決できない荒事等の依頼を請け負ったりしてます。」
「……へェ。警察に解決できない事を…ですかィ。」
敦の説明にピクリと反応する沖田。
「えっと、あの、決して警察が力不足とかではなくてですね!」
その変わった空気を瞬時に読んだ敦がアワアワと言葉を紡ぐ。
「警察が表立って出来ないことを請け負ってるんだよ。要は、表と裏の間に位置する武装集団なんだ。」
「「「!?」」」
真後ろから予想外の声で追加説明がやってくる。
その方向を一斉に振り向く。
「あっくんは説明下手だねー。」
「いや……うん。ごめん。」
クスクス笑いながら敦の隣に座ると、沖田の方を見る。
「上に圧力掛けられて黙るしかない場面とか…此処だってあるでしょ?あっくんはそれが云いたかっただけだよ。」
「いや……まぁ、うん。それはどうでもいいですけど……。」
そう言いながら庭の方を見る。
「隊長ォ…。」
「「………。」」
唖然としている男もいれば項垂れている男もいる。
その姿に言葉がでない沖田と土方。