第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「徒手対竹刀でいいよ。皆は私にタッチされたら負け。負けたら500円ずつ下さいな。」
「「「えっ……」」」」
「おい!何勝手に言ってやがる!」
ニッコリ笑いながら勝手にルールを決めるアリスに唖然とする男達と苛立ちを隠さない土方。
「想定訓練なんでしょ?丁度良いじゃん!見知らぬ敵と戦うと思えば。」
「ふざけんな!ガキの相手してる程暇じゃ――」
「面白そうな話じゃないですかィ。よっぽど自信が有るようだ。」
「!」
土方は声のした後ろの方を向く。
「総悟……。」
「「「沖田隊長!」」」
「あ、おはよー総くん。」
現れた沖田に各々が挨拶を交わす。
「おはよう。随分楽しい話をしてるみたいですねィ。その勝負乗りまさぁ。相手は誰でも良いですかィ?」
「うん。私、お金に困ってるからねー。あ、総くんがしてくれるの?」
「それは観てから考えまさァ。オイ。」
そう言うと一番隊の男達に声を掛ける。
「えぇ!?しかし!」
「いいから。構えなせェ。」
沖田の指示にアリスを囲むように位置に付き、竹刀を構える。
「3人で大丈夫?」
「初戦ですからねェ。」
クスクス笑いながら問い掛けるアリスに平然と答える沖田。
「オイ!」
土方は全く止めに入らない敦の元へズカズカと歩いていく。
「あ、はい。」
「あのガキ大丈夫なんだろうな!?総悟の率いる一番隊は俺達の中でも前線で戦う様な連中だぞ!?」
止めるなら今だと云わんばかりに怒って敦に話し掛ける。
「僕もアリスちゃんが戦うところは初めて観るんですよね……。」
「何!?」
敦に衝撃の事実を告げられて土方は慌てて目線をアリス達に戻す。
そして土方は直ぐに止める筈だった。
しかし―――。
「!?」
「人を見かけで判断するからだよ。」
戦闘不能になっているのは隊士の方だった―――
「な……何が起こった?」
敦との会話で一瞬、目を離した。
それだけの間に少女を囲んでいた男たちは項垂れている。
そんなことお構いなしに
「次、構えなせェ。」
「「「!はいっ!」」」
沖田の指示で指名された男達が素早く位置に付き、構える。