第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「おー!」
大人数の男達が素振りをしている姿に感嘆の声をあげる敦。
土方が現れた瞬間、男たちの空気がピリッとしたものに変わる。
「そこ!腕が下がってる!20追加!」
「はい!」
縁側に正座し、朝練の光景をじっと観ている敦。
集中していたのか。
「きつそうだねぇー。絶対したくないや。」
「あはは…アリスちゃんにあの竹刀は一寸重いかも……ってアリスちゃん!?何時の間に!?」
何時の間にか隣にいた少女の存在に気付かなかった。
「おはよーあっくん。先刻までは一緒じゃ無かったんだから今しかないでしょ?」
「……そうですよね。」
ニッコリ笑いながら答えると敦の隣に座るアリス。
「次は………」
土方が次のメニューの指示をしようとしたところに現れた異色の少女に男たちの目が奪われる。
話を全く聞かなくなった連中の原因を土方も確認する。
「?」
何故か注目を浴びていることに疑問を感じて首を傾げるアリス。
「副長!あの可愛らしい少女は誰ですか!?」
「人形みたいだな!?」
「副長の隠し子か!?」
「色で言えば沖田隊長の方に似てねーか!?」
「あー!目はチャイナさんそっくりだ!」
勝手な想像が飛び交う。
その声に反応する様に土方の額に青筋が浮かび上がった。
「私、そんなに目立つのかな?」
「男の人ばかりだから目立つかもねー」
苦笑しながらアリスの質問に答える。
「オイ!朝練に集中しろ!今すぐしょっぴくぞ!?次は四人一組になれ!三対一の想定訓練だ!」
「「「はい!」」」
土方が限界が来たのか怒鳴ると全員が整列し、そこから指示通りに四人一組になる。
「面白そうなことするんだね。あ、そうだ!」
「?アリスちゃん?如何したの?」
突然何かを思い付いたように立ち上がり、土方の方に歩み寄る。
「ねぇねぇ、目付き悪いお兄さん。」
「土方だ。」
「土方さん。私も混ぜて欲しいなー。」
「は?遊びじゃねーんだよ。」
舌打ちしながら適当にあしらうと、土方に云っても無駄だと悟ったのか。
アリスは男たちの方へ歩いていく。