第18章 異世界コラボ~銀魂編~
―――
「思ってたよりも早かったな」
「私が本気を出せばこんなものさ」
フフンと自慢気に語る太宰。
「何時もそうならば誉めるんだがな」
「国木田君が!?私を誉めるだって!?」
「太宰ー」
一人で衝撃を受けていると駄菓子を食べながら乱歩が太宰に話し掛ける。
「何でしょう?乱歩さん」
「この二人、お前が面倒見ることになったから!」
「なんと!しかし、貴女の様な華麗な女性を私の部屋に置くのは……いやでも部屋は空いていないし。それに万が一、何かあった場合……」
ブツブツと独り言の様に呟く。
「あ…あの。すみません……急にそんなこと言われても迷惑なのは判っています。でも私達はアテがないのでどうか…!」
妙が頭を下げてお願いする。
「あ、否。私の部屋に居候する分は全然構わないのだよ。只、私も一応男だからね。」
太宰は慌てて弁解する。
「勿論、僕も一緒にお世話になりますよ!?」
「それも理解しているよ。しかし、こんな綺麗な女性と一つ屋根の下であることは変わりないだろう?矢張り心の準備と云うものが必要なのさ」
「貴方はアリスとか云う女性と同居していると伺いましたが」
「アリスは妹のようなものだったからね」
完全に太宰を悪い虫の様な目でみる新八。
太宰は困った様な顔をしている。
「新ちゃん。今からお世話になるって云うのに失礼でしょ!」
「……すみません」
「否、それくらい警戒してた方が良い。当然の反応だ。しっかりした弟さんだね、君は。何時までになるかは判らないが宜しく、お二人さん」
ニコニコ笑いながら二人と握手を交わす太宰。
この人、わざとあんなこと言ってたんだな。
矢っ張り、会議で他の人達が言っていた通り、しっかりした大人の人だ。
新八も警戒を解く。
「お世話になります。太宰さん」
―――
「狭いところだけど適当に寛いでくれ給え」
「……。」
キョロキョロと部屋の様子を窺う新八。
「如何かしたかい?」
「男性の部屋だから散らかってるイメージがあって」
「ああ。同居人だった子がマメに片付けてくれていたからね。私は家事は苦手だから」
ハハハと笑いながらお茶を用意する。