第18章 異世界コラボ~銀魂編~
それを見て微笑みながら敦は沖田に頭を下げた。
「アリスちゃんを引き留めてくれて有難うございました。もし、後少し遅かったら……」
「遅かったら?」
「見失ってたと思います。アリスちゃん、逃げ足が早いから」
「……そうですかィ。」
ハハハと笑いながら云う敦に、沖田は何か言いたそうにしたがそれを止めた。
「アリス!明日、私がこの街を案内してあげるヨ!」
「明日はお前、新八と浮気調査じゃなかったのかよ」
「あ、忘れてたアル!」
銀時にツッコミを入れられガッカリする神楽。
「神楽ちゃんって働いてるんだね」
「そうヨ!よろず屋銀ちゃんのぐらさんとは私のことアル!」
「へぇー!そうだったんだね!じゃあ明日は神楽ちゃんのお仕事が終わるまで待ってるよ。それから案内頼めるかな?」
「!勿論アル!直ぐに終わらせてくるネ!」
「有難う」
ニッコリ笑って神楽と話すアリス。
銀時が神楽に帰るよう告げると、笑顔で手を振って屯所を後にした。
それとほぼ同時に、何処からともなく声が掛かる。
「部屋の準備が出来ました。案内します」
「あ、有難うございます。アリスちゃん、行こう。」
「はーい」
二人は残っている三人に一礼すると山崎に付いて部屋を後にした。
「こっちに敦君、その隣をアリスちゃんが使って下さい」
「えぇ!?2部屋もいいんですか!?」
「流石に男女一緒は…って局長が」
山崎の案内に対して敦が盛大に驚く。
「気持ちは有り難いけど、私はあっくんと一緒がいい」
「そうですか?お二人がそれでよければいいですけど……」
ジーッとアリスが敦を見る。
アリスちゃんは目を離せば何をするか分からないし。
敦もアリスの申し出に同意し、敦が一人で使う筈だった部屋に二人で入っていった。
「何か……色々と凄すぎて…アリスちゃんが一緒で良かったよ」
ははは、と笑う敦にアリスが首を横に振る。
「逆だよ、あっくん。『私と一緒じゃなかったら』こんなことには巻き込まれなかった筈だよ。ゴメンね」
「そんなことないよ!あ、ほら!もう疲れちゃったし今日は休んで明日から頑張ろう?」
「…そうだね」
敦の提案に同意して布団を敷き始める。
「おやすみ」
「おやすみーあっくん」