第18章 異世界コラボ~銀魂編~
それを全員がキョトンとした顔で見る。
「アリス、あっくん?ドコ行くつもりアルか?」
「何処って…それを今から考えに行くんだよ?一日二日で片付かないと思うし。取り敢えず寝床を確保しなきゃ」
「いやいやいや!!女子供がこんな夜遅くに外に行くものじゃありません!」
首を傾けながら平然と云い放つアリスを全力で止める銀時。
「銀ちゃん、おかん口調になってるヨ」
「そうだよ。行く宛もないのに子供二人で出歩くなんて危険だ。戻れる日まで此処に居ると良い。狭いし男だらけだが、部屋はある」
「近藤さん!」
「なんだ?トシ。突然、見知らぬ土地に来て困ってるんだぞ?放っては置けないだろ?」
「しかし!」
近藤の申し出を遮る土方。
そのやり取りを見るのも面倒なのか襖を目指すアリス。
「別に良いよ。私はお世話になる気はない。それでも置いてくれるって云うならあっくんだけお願いします」
襖の前で一礼し、手を掛けるアリス。
「あっくんだけ」
今アリスちゃんがそう云った。
ってことは―――
拙い!今アリスちゃんが襖を出たらっ……!
「アリスちゃん待って!」
敦の制止の声と
「待ちなせェ」
沖田の制止が重なった。
いや、若干だが敦より沖田の方が早かった。
故に、沖田は既に襖に手を伸ばすアリスの手首を掴んでいたのだ。
「「………。」」
沖田をジロリと睨むアリスと、無言でアリスを見る沖田。
全員が静かにその光景を見ている。
敦だけが少し焦りの表情を浮かべながら。
「あんな心の狭い土方の言うことなんて聞くことことないでさァ。気にせず此処に居なせェ」
「……判ったから手を離してくれないかな」
アリスは手を離してもらうと敦の方を向く。
「……如何する?あっくん」
「此処にお世話になろう?状況も判らずに動き回るのは危険だよ」
「判った。あっくんがそう云うなら…それに従うよ」
アリスが同意したことに安堵の息を着く。
アリスは近藤の前まで行き、ちょこんと座った。
「暫くの間、お世話になります」
「大した事が出来るわけじゃないが、家だと思ってゆっくりしてくれ」
近藤は笑いながらそう言うとアリスの頭を撫でた。