第18章 異世界コラボ~銀魂編~
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「………しっかりしてる訳が判ったわ。新八と同い年だったんだな」
「もうすぐ17だから、実際はあっくんと一歳しか変わらないの。見た目は……こんなんだけど」
シュンとしながら云ったアリスに、罪悪感を抱く銀時と土方。
先程、敦が「仕方がない」と言っていた事も思い出され、その容姿に何か理由があったのかも知れないと反省する。
隣で神楽に「サイテーアル」と小声で言われ、さらに落ち込む二人。
「アリスちゃんと敦君は天人なんですか?」
「違うよ。私達は地球生れ、地球育ちの日本人。宇宙人に会ったことなんか今日まで一度もないよ。ね、あっくん?」
「はい。僕達の住むところに天人と云う種族は聞いたこと無いですね」
「そうアルか……」
「その事を考慮すれば、私達はタイムスリップじゃなくて別世界から来たって説の方が正しいかも。ここの『真選組』も私達の知ってる『新撰組』じゃなかったし。」
「まぁ違うトコロから来たことには変わりは無ぇや。問題はこれからどうするかですねィ」
沖田の言葉で、机の上にある紙に視線が集まる。
志村妙(18)♀ ⇔ 中島敦(18)♂
志村新八(16)♂ ⇔ アリス(16)♀
姉弟 ⇔ 兄妹×
磁石の対極に各々の二人が存在していたと想定。
共通の物を所持。(=色違いのネックレス)
何らかの要因が切っ掛けで丸々入れ替わった。
※ネックレスの石に輝きが無い為、原因の可能性大。
アリスが、立てた仮説を簡潔に紙に書いたのだ。
俄に信じがたい話だが、アリスの仮説は確かに筋が通っていると全員が納得した。
「こんな不思議なネックレス本当に存在するのかってところから調べなきゃだね」
アリスが面倒そうに溜め息を着く。
「……まぁ無いことは無いだろう。天人が持ち込むモノならこんな事くらい出来るものが有るかも知れねぇ」
「えっ!?そうなんですか!?」
「本当に天人の事、何も知らねぇんですね。彼奴等の技術は地球より遥かに進歩してるんでさァ。それに最近、許可を得てない品物を地球に売り捌いてる輩が居るって話もでてやす。もしかしたらそのネックレスもその一つかもしれやせん」
「密輸かー。余計に面倒な話」
よっこいしょ、とアリスが云いながら立ち上がり、一拍遅れて敦も立った。