第18章 異世界コラボ~銀魂編~
「あ、でもよく見たら石の色が違うアルヨ。アネゴが買ってたヤツはこんなに霞んだ色じゃなくてピカピカした赤色だったアル。あ、こいつの眼の色に似てた気がするネ」
「俺?」
指差されて一斉に注目を浴びる沖田。
「このネックレスもその時は澄んだ青色をしていたんです。アリスちゃんの瞳の色に似てるって皆で話してて…」
敦がそう言うと掌の石とアリスの瞳を皆で見比べる。
「…まぁ。原因はこれに間違いないだろう。問題は何故だな」
煙草に火を付けて土方が話す。
「アリスちゃん…何か判りそう?」
「うーん……色違いのネックレスか。赤と青………。駄目だ。磁石しか思い浮かばないや。……あ…磁石?」
何か閃いたのか神楽を見るアリス。
「神楽ちゃん。一緒に居た、消えた人たちの事教えて?」
「さっきも言ったけどアネゴはごっさ美人で、新八は眼鏡アル」
「あ、えっと。そうじゃなくて…」
悪気無い神楽に言い淀むアリス。
神楽のお馬鹿発言に溜め息を着き、見兼ねて沖田が口を挟む。
「姐さんの名前は志村妙。年齢は俺と同じ18歳で、新八くんはその弟。年齢は確か16歳」
「………。」
その説明を聞くとブツブツ言い始めるアリス。
「なあ、少年。」
「敦です。あの子はアリスちゃんと言います」
先程、アンタ呼ばわりされただけでアリスの機嫌が悪くなった事を思い出し、後から来た銀時に名乗り、序でにアリスの名前を教える。
アリスちゃんが機嫌悪いのは此処が警察って判ったからなんだけど―――
そんなことを言える筈もないので事を荒立てない方法を取るしかない敦。
「敦君。アリスちゃん頭良いの??さっきからずっと頼りっぱなしみたいだけど」
「それはもう。僕とは比べ物にならない位、頼りになりますよ」
ハハハ…と笑いながら銀時に答える。
「そんなこと無いよ、あっくん。」
ニッコリ笑って敦に言うと、敦がアリスの頭を撫でる。
太宰が傍に居ない今、アリスの面倒を見なければ……
否。
暴走した際に制止しなければならないのは敦だ。
銀時の台詞に、自分ももう少ししっかりしなければと思う。
撫でるのを止めるとアリスがその場の皆を見渡した。